日曜日, 8月 15, 2010

2人の蜜月物語(11) -錯乱-

息するのが苦しい・・・くらい暑い.
温度はそないでもないけど,湿度があかんわ,湿度が.

オカラ貰いにいつもの豆腐屋さんに車走らす時,クーラー付けたら思わず「はぁぁ」って情けない声出してもうた.そうや,俺,息苦しかったんやって,そんとき初めて気ぃついたわ.暑うて窒息死やてシャレんならんわ,ほんま.

そんなんでも,カイラっちゅう犬は相も変わらずベタベタくっついてきよるし.
もー,うっさいなぁ,蹴飛ばしたろか.
気温と湿度次第で,人間,性格変わるんや.
よう覚えときぃ.

ほんでや,足首の辺りブヨにやられて,どんならんねやわ.
あーっ,かいかいかいかい.
掻き過ぎて血ぃ滲んできよった.
何書きたいんや?俺...
 

金曜日, 8月 13, 2010

センチコガネ

この時期,裏庭の犬のウンチを取り損ねると,2~3時間でぐずぐずに崩れて,ほとんど繊維だけになっている.(うちの犬たちは草を大量に食べるからね.エサ,足りてない?)

そんな残骸ウンチを拾い上げると,その下には決まって,なんとも冴えない甲虫がゴソゴソしている.
センチコガネと言うらしい.
「センチ」は雪隠(せっちん)から来ているそうで,まさにクソ虫である.

それにしても,すごい分解能力だ.おかげで柔らかいウンチも拾いやすくなるし,不潔感もなくなるから随分と助かっている.

人間は視覚と頭に頼る動物だから,どーしても,目に見えない生き物のことは忘れがちになるが,それでも,土に触れていると,折々に彼らの働きを実感する.

だから,キンチョールを使うにも躊躇することがある.
「自然原理主義」も嫌だから,適当にやってるけど.

火曜日, 8月 03, 2010

夏の冬眠

ファームを始めた6年前はまだ今より6歳若かったし,「暮らしを変えよう!」とか変に気負ってたから,断固としてエアコンを拒否した.
それでも今日まで何とか凌いできた.

でも,今年はひどいよ.
梅雨明けからいきなりトップギアの酷暑.
湿気高いし.
天気の神様に言います.
俺は良いよ俺は,動物たちがかわいそーだろっ!! (って言い方するヤツに限って自分のことしか考えてないんだよな)
そう,,,僕のために何とかしてください,,,神様ぁ.

でも,エアコン無いからわかることもある.
例えば,犬という動物がどうやって暑さに対抗,じゃなくて順応するか,とか.

Hiroがブログに書いたように,皆さま,揃いも揃って床に這いつくばって,ひたすら眠ってらっしゃる.日中なんか怖ろしいほど静かだ.(カイたんだけは,人の間をパタパタ行ったり来たりしてるけどね)
これは,人間の目には「だらけた」態度にしか見えないが,自然界だったらその期間エサも採れないわけだから,這いつくばってるのもリスクを伴うマジメな行動戦略だと思う.冬眠の夏バージョンみたいな.

暑いときは寝る.
代謝レベルを下げる.
運動なんか,したくなってからしたらよろしい.
そーいうもんかもね.

はい,賛成です,僕もそう思います.
だから,しばらくは気候順応のため仕事しません.
だめ?
 

火曜日, 7月 20, 2010

おのれはぁ,あっちでもこっちでも,ちょろちょろしっこ引っ掛けやがって!
 

 

月曜日, 7月 19, 2010

堆肥が好き

・・・かもしれない.

馬のぼろ(●んち)は黒い団子みたいな感じである.
牛みたく反芻しないので,草の繊維が一杯残っている.
だから積んでおくととても良い堆肥になる.

これに羊,ヤギ,鳥のフンや生ゴミがブレンドされたのがみわファームの堆肥.
畑を耕すときにちょっとづつ漉きこんでいる.
考えてみれば,他の農薬や他の肥料は一切使ってない,てゆーか使い方を知らないので,みわファームの野菜は正々堂々とした有機野菜(←変な名前."無機野菜"ってあんのか!?)である.
こうやって5年ほど(Hiroが)細々と野菜を作ってきたが,最近は素人目にも良い土になってきた気がする.

で,堆肥.
これがなかなかバカにできない.
味があるっつーか.

家畜のフンを堆肥用の穴に放り込んでおくと,すぐに発酵が始まって熱を持ってくる.微生物がフル操業で頑張ってるのだろう.冬だと中からわぁんと蒸気が上がるくらい.もともと草食動物のフンは不潔感が少ないものだが,すぐに臭いも消えてしまう.

数ヵ月後に掘り返してみると,草団子が細かい土粒みたいなものに変わっている.たぶん,ごろごろ出てくるカブトムシの幼虫のおかげである.
微生物と虫たちがこの堆肥を作ってくれたのかと思うと,何となく嬉しくなってくる.

うまくすれば,堆肥作りを趣味にしたり,競技会を企画したりできそうだが,残念なのは,人間が活躍できる余地がほとんど無いところである.
それでも,ちょっとした水分加減なんかで出来不出来があって,うまい具合に出来たときはしみじみと嬉しい.
 

月曜日, 7月 05, 2010

胃捻転

ファームで最年長犬のさん,土曜の夜にちょっと元気無いなと思ってたら,翌朝には立ってられない程弱ってしまった.
胃にガスが溜まって内臓を圧迫したのが原因のようだ.
胸の深い犬はそうなりやすいと話には聞いてたが,緊急さと重大さの実感が無かったので,目の前で呼吸が浅くなり歯茎の色が変わってきたときは,さすがに焦った.

病院で検査結果待ちの間,Hiroが身体を縦抱きにして腹をマッサージしてたら,グゥ~~~~~~という,ゲップというよりは低いうなり声みたいな音と共にガスが抜けていった.
パンパンだった腹が緩んでいくのを手のひらで感じたときは,涙が滲むくらいホッとした.

レントゲン写真には,画面一杯に膨らんだ胃と,残りの僅かなスペースに押しやられた他の臓器がはっきり写っていた.そりゃ,苦しいわな.
「肝臓病患者は血流を集めるために食後に足を高くする」という話を聞いたときも思ったけど,生き物の身体って信じられないほど精妙にできてるくせに,案外単純で大雑把なところもある.
内臓の隠れた損傷は心配だが,とりあえずは元気そうに見えるので,あとは彼の回復力に期待するしかない.

それにしても,,,結構な危機を乗り越えたんだから,普通だったら同情と愛情を集めても良さそうなもんだが,この男だけはムカついてしまう.
「黙って弱ってんじゃねーよっ!」って...

ん~,なぜだろう?
 

土曜日, 6月 26, 2010

2人の蜜月物語(10) -真剣勝負-

仮に,「お金の心配をせずに暮らせる人」がお金持ちの定義だとすると,健康な人とは「健康のことを考えずに済む人」だし,幸福な人生とは「幸か不幸かを気に病まない人生」ということになる.
その伝で行くと,人と犬の良い関係とは「互いの存在を特に意識しない」関係になるんだろうか?

ありえないね.
カイラと私はいつも互いを意識しているからである.

現に今,私がこうしてパソコンに文章を打ち込んでいるときも,居間には張り詰めた空気が漂っている.
カイラは斜め前方2mのソファにだらしなく寝そべってはいるが,頭だけはこちらに向け,険しい顔でこちらを凝視している.その気配を察しながら,私はわざと無関心を装ってキーボードを叩いている.

うっかり彼女と視線を合わせてしまうと,とたんに耳がベチャッと倒れ,胴体をくねらせながらやってきて,撫でろだの膝に乗せろだの,ひじょーにややこしいことになる.
一旦そうなると,撫でたり抱き上げたり,こちらが誠実かつ充分に好意を表現するまで,彼女は満足しない.
それはそれで,望むところでもあるが,とてもパソコンどころじゃなくなる.

つまり,カイラが注意を逸らせば彼女の負け,先に私が彼女を見てしまうと私の負け,2人はそういう真摯な闘いをしているのである.

あっ,まだ話終わってないんですけど!
 

土曜日, 6月 05, 2010

毒スポーツ

土曜日に地域のバレーボールの試合に出たら,コートを分けているネットに絡まって,膝をぐねってしまった.3日ほどしてやっと痛みが引いたので,夜にテニスをしたら,二の腕の筋を傷めてしまった.
我ながらブサイク.

「スポーツは身体に良い」とか言うけど,あれ,絶対ウソだよな.
身体に良いことをして身体を壊すのはおかしい.
ま,良い悪いは人間が作った価値基準だからどーとでも言えるが,少なくとも,身体の自発的な欲求じゃないという意味で「不自然」なのは確か.

だからってスポーツを止めようという話にはならないけど(大好きだし),そーいうことに人や動物を巻き込むときはそれなりの自覚と覚悟を持つべきやろう,というようなことを最近思っている.
屁理屈言い出すと長くなるので書かないけど.

日曜日, 5月 23, 2010

暴風雨

「たまには雨でも...」などと書いたから罰が当たったのか,今日は一日中雨.
しかも,強風.

風にあおられて,鳥エリアの一部が壊れたので,レインコート着込んで決死の思いで応急処置に出る.
ヘロヘロになって倉庫まで帰ってくると,バリケンが水飲みの中で水浴びをしていた.

それ,嫌がらせか?
 

月曜日, 5月 10, 2010

たらこくちびる

くちひるが はれて いたい.
うがいをひたら 口のひまりがわるくて ひぅーって みるが飛んだ.

なんれかってゆーと ひのう 鳥にえさやって 帰ろうとひたときに あみにひっかかって ころんだから.
そんとき もってたはけつに 顔をイヤッちゅーほろふつけたのら.

ほれにしても さいひん よろこぶ・・・じゃなくて よくころぶ.
ぜんぶ どーぶつがらみだ.

何か うらみでも ありまふか?
 

火曜日, 5月 04, 2010

うまい話

一昨日から,友人たちが泊りがけで遊びに来てくれている.
なので,クラブ活動に出かける娘を駅まで送ったついでに,何かオヤツでも買って帰るべと,運転しながら思案していた.
やっぱりケーキが良いよなぁ,でも,ありきたりのじゃ詰まらんしな,などと迷っていると,付けっぱなしだったFMラジオからDJの声.

「今朝の新聞に載っていたケーキのアンケート調査によりますと,,,」

おおっ!何というグッドタイミング!と耳をそばだてたら,

「56%が上向きと回答したそうです」

それを言うなら景気やろっ!と思わずラジオに突っ込んでしまいました.
ふざけたDJですね.
 
それにしても,連日,快晴続きです.
たまには,雨でも降ってくれないと,,,身体がもたんです.
 
 

土曜日, 5月 01, 2010

闘いの始まり

(みわファームをご存知の方は地形をご想像下さい)

毎朝,Hiroは倉庫から放牧地まで馬を曳いて行く.

1) 無口をつけ,倉庫を出て前の庭でUターン.
2) そのまま農道をぽくぽく歩く.
3) 右手にあるゲートを開けて,放牧地で無口を外す.

1分ほどで終わる簡単な作業である.
今朝,どれどれたまにはオレが,と手綱を取ってみたところ,,,

1) 倉庫を出ていきなり,前の庭を右折して畑へ引っ張りこまれる.
2) その辺に生えてる雑草を食む.
3) 力まかせに無口を引っ張って庭に連れ戻す.
4) 農道を歩くと,ぐいぐい身体を押し付けてくる.
5) 押しくら饅頭みたくなって,いつのまにか,側溝まで押し出される.
6) 両足が宙に浮いて馬の下に転ぶ.
7) 踏むなー!と念じながら,両手で頭を抱え込んで馬が通り過ぎるのを待つ.
8) 馬は身体をまたいで,堆肥置き場脇の空き地に突入.
9) おのれぇぇと呻きながら起き上がり,草を食もうとする馬を捕まえる.
10) 力ずくで農道に連れ戻す.
11) ゲートを開けるようとすると,馬のアゴが脳天に落ちてくる.
12) しばらくうずくまる.
13) 無口を外したら,オナラをかまされた.

たった5分で,息は切れるし,手は擦り剥くし.
そっちがその気なら,こちらにも考えがある.
 

木曜日, 4月 29, 2010

恒例の・・・

先週末は恒例の毛ガニ大会,,,じゃなくて毛刈り.

毎年ちょっとずつ技術が向上してて,今年は涼しい顔でさくっと片付けようと目論んでたのに,すぐに腰が痛くなって,ついでにバリカンの調子も悪くなって,結局6頭中3頭しか刈れなかった(しかも虎刈り).一杯,手伝ってもらったのに...

でも,すっこ~んと晴れた割にはまったく暑くなく,もちろん寒くもなく,気候は最高でした.
例によって人様の食事をつまみ食いし,ビールを飲み,だらだらおしゃべりし,最後は集まった犬たちを放牧場に解き放って,とても贅沢な一日を過ごすことができました.
みなさん,どうもありがとうございました.

宴の途中,預かり犬2頭の飼い主さんも登場.
犬たち,ファーム生活にも慣れてエンジョイしてると思ってましたが,さすがに嬉しそうでした.
帰りの車に乗り込んで,安心し切ったような様子.
やっぱり犬はかわいい.
 

金曜日, 4月 09, 2010

2人の蜜月物語(8) -Cosmic Sniff-

頭を撫でると,カイラは感極まったように「くぅ」あるいは「くふ」と鼻を鳴らす.
その瞬間,私と彼女の周辺には,誰も介入できない結界が形成される.

もちろん,こんなことをわざわざ教えたりしない.
2人が暮らしてきた生活の中で,何となく出来上がってきた一種のお約束である.
言うなればこれは,私と彼女が共有した時間の結晶なのである.

(あ,このおっさんうっとーしぃと思った人,これ以上読まない方が良いです)

さらに,それには私と彼女の持って生まれた形質,すなわち両親から受け継いだ身体と性格も,少なからず影響しているだろう.
そしてカイラと私の両親はそれぞれの祖先の人(犬)生を背負っており,さらにその祖先も,,,と遡っていくと,結局その小さな鼻音は,地球上の生命が38億年に渡って紡いできたあらゆる事象の帰結ということになる.

ここまで来れば,私が言いたかった「くぅ」=「宇宙の歴史」論まで行き着くのは,むしろ自然な推論だとご理解いただけるだろう.
ほぼ一週間おきに「くぅ」を聞くたびに,頭の中で小さなビッグバンが起きるのは,きっとそのせいなのだ.
 

火曜日, 4月 06, 2010

蕪の週末

ボーダーコリーの縁で,先日知り合ったばかりの農家の方が,わざわざ手間をかけて蕪を持って来てくださった.
それが2トントラックに一杯(笑).
ほぇ~こんなに!?と目を丸くしてたら,「まだこの7~8倍はある」とのこと.もう出荷には適さないので,残りは全部,畑に漉き込んでしまうんだそうだ.
素人感覚では胸が痛むけど,今の農業ではごく普通のことなんだろう.

さっそく放牧場に投げてやると,馬が血相変えて飛んできて,羊とヤギを蹴散らし独り占めしようとする.
仕方なく,離れた2箇所にまいてやると,口からぼろぼろこぼしながら,その間を往ったり来たりして牽制している.
どんだけ心狭いんや?

人間も~,というわけで菜の花部分を摘んできて,ラップにくるんでチン.
ほろ苦の風味が最高でした.
同じ菜の花でも,大皿一杯に盛りつけると豪勢です.

鳥たちも勝手に突きまわってるから,ご相伴に預かってないのは,縁をとりもってくれた犬たちだけ.
君ら草食ってるから良いよな?
 

土曜日, 3月 27, 2010

じぇちの感触

職場の自席前のボードには,いまだにじぇちの写真が貼ってある.

裏庭のフェンスの前に座って,どこか遠くを見つめている時の横顔.
ちょっと出っ張った後頭部,耳の下のにょろにょろ毛.マズルにくっついた枯れ草.
頭をワシワシ撫でくりまわすところを想像したら,手触りどころか彼女の頭の匂いまでリアルに甦ってきた.

そういや,一年前の今頃は目の前で生きてたんだもんね.
 

月曜日, 3月 22, 2010

蜜月物語(回想編) -一からやり直し-

誰のせいか知らないが,カイラは他人に対して心が狭い.
客人が土間や裏庭に入ってくると,わざわざ真正面に陣取り,4つ足を踏ん張って吠えたてる.

「お前は誰だ!何しにきた!近寄んな!何とか言え!ガウガウッ!」

延々と続く.
せっかく尋ねて来てくれたお客さんを,早々に追い出してしまう.

2年ほど前,自他共に認める犬好きのゲストが来た.
さっそくカイラの抗議が炸裂したが,そのゲストは辛抱強かった.視線を逸らせつつ機を見て声をかけ,礼儀正しく丁寧に挨拶し,彼女の気が静まるのを待った.
そして説得すること20分,2人の関係に確かな変化が現れた.
カイラが吠えるのをやめ,愛撫を受け入れたのだ.

実は,その光景を見て,私は密かに感動していた.
犬が警戒心を理性でコントロールし,人の呼びかけに応えようとしたのだから.
誠意がカイラの凍てついた心を溶かしたのだ.
もう大丈夫だ.
対決を克服して築かれた絆は,ちょっとやそってでは壊れないはず.

肩の荷を下ろして(?)ほっとしたゲストは,居間に移動してしばらく私たちと歓談した.
約30分ほど.
その後,試しにもう一度土間に入ってみると,なんと真っ先にカイラが駆け寄ってくるではないか!
おいおいもう大歓迎かよ,と微笑ましく眺めていたら,30cm手前で踏ん張って開口一番,

「お前はぁ,誰だあっ!!!」

絆はともかく,記憶はわりと簡単に消えるようです...orz


...などと懐かしく思い出しながら書いていたら,カイラがいきなり吠えだした.どーやら,ストーブの前で眠りこけていて,ふと気づいたら服を着替えたHiroが立っていた,とゆーわけらしい.

びっくりしたのはわかるけど,もうちょっと大らかに生きて下さい.
 

日曜日, 3月 21, 2010

膝乗りDNA

考えてみたら,犬の抱っことか膝乗りってすごいことかもしれない.
4つ足浮かせて身体を完全に預けちゃうんだもんね.

カイラ一族はこの血が濃くて,他家に行った兄弟も含めて抱っこマニアが多い.
ぐは抱き上げると,まぐろみたいにびちびちして,これはきっと彼なりに何かに抵抗してんだろーなーと思ってたが,最近は膝族(かい,きゃち,ぺじ)がうらやましくなったのか,ぐったりと(笑)身を預けてくるようになった.

抱っこには少なくとも2つのモードがあって,人間に甘える以外に,他犬へのアピールみたいな感じのときがある.ぺじはその辺わかりやすくて,部屋で甘えるときはでへへ~と崩れた顔でよじ登ってくるくせに,裏庭では,ピピピッと耳を立てて他犬を見下ろしている.

だからっつーわけでもないけど,あんまりひょいひょい抱き上げるのも良くないかなと,最近はちょっと反省している.
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
膝...
 

金曜日, 3月 12, 2010

薪が尽きた

調子に乗ってガンガン使っていたら,あれほど豊富にあった薪が,もうほとんど底をついてしまった.春を目前にして,今年も灯油を購入しないといけない.
ご利用は計画的に.
それでも,たとえ一時にせよ,悲願だった"ケチケチせずにストーブを焚く"ことができたからヨシとしよう.

それに今年の画期的なところは,すでに来シーズン用の薪まで積んであるというところ.量も今回の1.5倍くらいあるから,来年は暖房費ゼロが実現できそうだ(本当はトラックのレンタル代とか結構かかってるけど).
面倒と言えば面倒だが,最近では「季節の準備をする」というのも貴重な経験かもしれない.

それにしても,樫の木は最高だったなぁ.
充分乾燥させてもずっしりしてて,何といっても火持ちが抜群!
吸気口を締めとくだけで,半日経っても熾った炭がいくつも残っている.おかげで灰を掻き出すのに苦労したが,早朝でも家中がほんのり暖かかった.

細い小枝たちも,可憐な姿に似合わず芯のしっかりした働き者だった.
火力の必要な料理の時には随分重宝した.
その炎には,情熱的でありながら凛とした気品があった.
もしかして,そんじゃそこらの平民薪ではなく,高貴な血筋のご令嬢だったのかもしれない(こればっか).
 

土曜日, 3月 06, 2010

入学祝

娘が,そんな喜ぶか?っちゅーくらい舞い上がっている.
進学が決まったからではない.
それをダシに祖父にねだり,ここ5年来の悲願だった携帯をゲットしたからだ.

相手は親とクラスメートくらいしかいないはずなのに,肌身離さず,暇さえあればポチポチやっている.
ジュースの出るボタンを押しまくる猿みたいだが,それでも勉強のときよりは充実した表情をしている.

まぁ,ぼーっとTV観てるよりは良いかもしれない
それに何であれ,集中してるときの表情って好ましい.
人も犬も.
(今,膝の上で1頭の犬がものすごく集中して寝ている)

ま,とりあえずの環境と道具は揃った.
あとは,どれだけ良いネットワークを築けるか,だ.
これだけは彼女自身の資質と心がけの問題で,親や道具がどうこうできるもんでもない.
頑張ってください.
 

日曜日, 2月 28, 2010

事件

昨日,ファームに来ていた友人の一人が,会話の中で「だいなりすくなり」と口走った.
「大なり小なり」を言い間違ったのである.

その人は慌てて発話を重ね,その場を取り繕おうとした.
居合わせたメンバーもまた,オトナであった.
全員が顔色一つ変えず,そのままスルーすることに暗黙裡に同意した.
あまりのバツの悪さに,できることなら,自分の聞き間違いだと信じ込みたかったということもあるだろう.
だから本来,その失態は無かったものとして忘れ去られ,そのまま平穏な日常が戻ってくるはずであった.

ところが,Hiro.
関西で暮らし始めて以来,発音や言い回しが人一倍気になる彼女は,堪らず聞き返してしまったのだ.
「え,だいなりすくなりぃ?」
その瞬間,この事件ははっきり意識化され,人々の記憶に刻まれてしまった.
もう取り返しはつかない.

それにしても,なぜに「だいなりすくなり」?

「大なり小なり」という表記が頭の中で「大なり少なり」にすり替わり,さらに「少なり」が「すくなり」と発音されてしまったのだろうか.「多かれ少なかれ」という言い回しの影響も少なからずあるかもしれない.
それでも,それが言い易いのならまだわかる.
むしろ「だいなりこなり」とか.
それがどーして,よりによって発音の難しい「すくなり」になってしまったのだろうか?
謎は尽きない.

まあ理由はどうでも良い.
問題は,それが現実に起こり,こうして人々に知れ渡ってしまったということだ.

なんと痛ましいことだろう.
 

金曜日, 2月 19, 2010

蜜月物語(6) -ある破局-

愛とは,,,信頼とは,,,かくも脆いものだろうか?
カイラに嫌われてしまったかもしれない.

悪いのは私だ.
全て私の責任,身から出た鯖(@中崎タツヤ).
気の進まない彼女を,無理やり風呂に入れてしまったのだ.

それがシープドッグだから,それが魅力だからと,
たとえ泥だらけ草まみれになっても,
一度も身体を洗ったことがなかったのに,
君が最近やたらと痒そうにしていて,
時に血がにじむまで身体を引っ掻くもんだから,
それを見ているだけの自分が許せず,
頭が混乱し,
ついにシャンプーという暴挙に出てしまったのだ.

風呂場の壁に貼りついてシャワーを浴びる君の表情は,怖れと驚きと,そして何より,この世でただ一人信頼する者に裏切られた絶望とで凍りついていた.
あの大きく見開かれた両目のイメージは,おそらく生涯,私の脳裏に焼きついて離れないだろう.
もう,取り返しはつかない.

♪ あの時 同じ花を見て
  美しいと 言った二人の
  心と心が 今はもう 通わない
  あの素晴らしい 愛をもう一度ぉぉぉ ♪♪

あぁ,いけない.
知らないうちに大声で歌っていたようだ.通行人がびっくりしてこっちを見ている.

そもそも私は,何をしに,どうやってこの駅前広場に来たんだろう?
なぜ包丁を握りしめてるんだろう?

それにしても,,,なぁカイラ,お願いだからその目で私を見るのは止めてくれないか.
 

蜜月物語(5) -手で甘える-

一週間ぶりに会うと,それはもう寂しかったとかき口説くように,きゅんきゅん鼻を鳴らして足をよじ登ろうとする.
仕方なく抱っこしてやると,まだダメ!と言わんばかりに腕の中で身をよじる.
で,ようやく落ち着いてきたら,前手でこっちの顔を "てしっ" って押さえる.

もう胸痛くなるんですわ,カワイイっつーより.
 

金曜日, 2月 12, 2010

使命

本当は他に書くべきことは一杯ある.

そう,例えば愛車のぺぐの足跡がまだ消えないとか,丹精込めて作った餌置き台の上ににしきが馬フンを落としたとか,集落の新年会がエキサイティングだったとか,メス犬3頭に次々とヒートが来てぐが大騒ぎだったとか,磐石に思えたコルツがセインツに競り負けたとか,雪で鳥エリアの網がつぶれたとか,せっかく子供が店長なのに「〇〇は減税」「補助金も!」って夢の無いセリフはいかがなものか?とか,ヤギの暴力がエスカレートしてるとか,グーグル音声検索の性能にびっくりしたとか,脱走したバリケンが2シーズン目の冬も乗り切りそうだ,,,とか.

そもそも,生活や仕事の環境が大きく変わろうとしてるときに,下らんこと書いてへらへらしてる場合か?という厳しいご批判もある.

それでも,私は今,カイラのことを書かなければいけないと思う.
なぜなら,私が書かないと世界の誰も書かないから.

きっとこういうのを使命とか宿業とか言うのだろう.
ねーカイたん!?
 

水曜日, 2月 10, 2010

2人の蜜月物語(4) -ないしょ-

いつものように抱っこしていると,指先があばらに触れる.
随分と痩せているようだ.

「どうかした?」と訊いても,表情を曇らせたまま押し黙っている.
「おなか,空いたのか?」と重ねて尋ねると,ようやく,私にだけわかる仕草で「うん」と言う.
どうやら,満足に食べさせてもらっていないらしい.

カイラは頭も身体も活発だから人一倍栄養が必要だ.
それに彼女の気の毒な境遇を思えば,ごはんくらい腹一杯食べさせてやりたいと願うのが人の情というもの.
だからフードを多めにしてやるのだが,継母はそれを見咎めて「エサ増やすとPになるから止めて」と禁止するのである.
ちっ!

せめて,二人きりのときはこっそり栄養補給してやるとしよう.

「おーそーか,よしよし.パパがオヤツをあげよう」
 

2人の蜜月物語(3) -朝のあいさつ-

朝,おはよう代わりに「今日,何する?」って聞いたらカイラ,「今日は"良い子"する」だって.

もほぉぉぉ,こいつぅぅぅ.
 

木曜日, 2月 04, 2010

2人の蜜月物語(2) -よじ登る犬たち-

カイラは膝乗り犬である.

人は甘やかしてると非難するが,座ると一目散に寄って来て,寂しいと訴える子を誰が無視できるだろうか?
それでも,しばらく無関心を装っていると,涙を一杯溜めた目で下から見つめている.
これに抵抗できるほど,私の意志は強くない.

仕方なく微笑んで見せると,にじにじと膝によじ登ってくる.
スポイルしちゃいけないと思いつつ,その健気な様子に思わず手を貸してしまう.
この世には,人の力ではどーしようもないことがある.

Hiroはそんな私たちを冷ややかな視線で見るが,そういう彼女の膝の上ではペグが熟睡していたりする.
そしてその横ではなんと,娘の膝上にきゃすが丸まっている.
2頭ともカイラの娘である.

なんじゃ?この一族は.
 

連載企画 2人の蜜月物語(1) -小公女カイラ-

彼女は,自分の出自に関しては,口を閉ざして語ろうとしない.(他のことも一切しゃべらないが)
一応,異国のとある農家で生を受け,幼年時代を過ごしたことになっているが,その所作の端々に,生まれの違いを感じてしまうのである.

例えば,彼女はよく腹を見せる.
俗に言うアラレもない姿で,見てるこっちが恥ずかしくなるのだが,当の本人にはそれを恥ずかしがる気配が毛ほども無い.貴婦人は,自分では着替えをしないので,人に裸を見せるのが平気だと聞いたことがあるが,彼女の場合も,どこかそういう無神経と紙一重の鷹揚さを感じさせるところがある.

また,立派に成人し母にもなった今でも,ささっと居間の片隅で用を足して,私たちの度肝を抜くことがある.「したい時にするのよ.後は始末しといてね」的なあっぱれ不遜な態度は,とても一般庶民の理解の及ぶところではない.

思うに彼女は,今でこそ単身異国のファームに身を寄せてはいるが,実は何か極秘の事情で没落&離散した,富貴な家の出ではないだろうか?
ヨーロッパ辺境の王族の末裔とか.
うん,きっとそうに違いない.

そんな彼女にとって,日本の継母Hiroの躾はさぞや厳しいことだろう.
それでも,持ち前の明るさで,毎日を気丈に過ごしている.
ちょっと心が狭すぎる嫌いもあるが,持って生まれた気位の高さと考えれば,それも充分理解できるのである.
 

金曜日, 1月 29, 2010

iPadは誰のもの

「Appleが"iPad"発表」という記事を見つけてちょっとびっくり.

すぅぱぁじょーく史上初の野心的パロディ作品「愛犬家は電気犬の夢を見るか?」の中で同じ製品名を使ったから.

そりゃ日本は遠い異国かもしれないが,挨拶一つ無いというのはどういうことか.
商標登録しといて,買い取ってもらえばよかった.

...って思ってたら,富士通がわざわざ商標申請していたらしい.
Appleを提訴するのもいいが,まろに挨拶一つ無いというのはどういうことか?
 

金曜日, 1月 22, 2010

逃走

天気が良かったので,カイラとサンを敷地に放流してやった.
何が嬉しいのか,カイラは外に出すと決まって家の周囲をバカ走りする(駆けつけ3周).
それでも,すぐに落ち着いて2頭でその辺をブラブラしだしたので,今日の焚きつけを作ろうと,手斧で建材を割り始めた.

あ,そういえばサンはこーゆーの苦手だったっけと,周りを見るともう姿が見えない.
慌てて家の周囲を見渡すと,,,いる!,,,すでに豆粒のようになったサンが,500mほど先の田んぼの中を駆けていく.
逃げるというよりは,用事を思い出したのでちょっと失礼します,みたいな確かな足取りで遠ざかる.

大声で呼んでみたが,,,わかってる,無駄なんだよね.
こういうシチュエーションでは,彼は聞こえないフリをしてズンズン行ってしまうのだ.
すぐに,他人様の家の向こうに見えなくなってしまった.

放っとけば帰ってくるとは思いつつ,何か事故があると嫌だから,すぐに車で探しに出たのだが,なんせ周囲360度どこへでも行ける田舎,発見できなかった.
仕方なく,家に戻ってさてこれからどうするベと考えながら馬小屋を掃除していると,30分くらいしてバツの悪そうな顔で帰ってきた.

しばらく,無言で見つめあう2人.
ま,しょーがないか.(何が!)
こんなことしてっから,せっかくの休暇があっという間に終わっちゃうんだよ.
 

馬のためなら

でかいと言えば,ファームで飛び抜けてでかいにしき君.
一昨年くらいまでは,呼びを無視したり尻を向けたりと,「人の世話にはならんっ!!」的な尊大な態度が眼についた彼だが,最近は給餌の1時間前に自分から馬小屋に帰り,閉じてもいない扉から首を伸ばしてこちらを見つめてたりする.文字通り首を長くして夕食を待ってるわけだ.
自分で扉を閉めることができたら,きっとそうするだろう.
必死のアピールがカワイイと言えなくもない.

にしきは敷地のほぼ半分を独占して気ままに暮らしているが,そこは母屋からは離れた位置なので,人間や犬の様子は遠くから眺めるだけだ.
人に馴れるように作られてきた馬には酷なことかもしれない,,,というわけで,母屋の隣の倉庫を仕切って,そこに馬小屋を作ることにした.

内装工事に入る前に,先々週の(げっ,もう先々週やん)3連休を利用して倉庫を整理した.
 土曜: 資材と機材を整理.
 日曜: 単管と金網で作った鳥小屋を解体,撤去.
 月曜: ゴミの焼却と鳥フンの撤去&掃除.

自分もHiroも「物を整理整頓する」才能にはまるで恵まれていない.
この5年余りの間に堆積した機材や資材を整理するのは大仕事である.おまけにありとあらゆる事物がホコリとクモの巣と鳥のフンに分厚くコーティングされてて,目鼻へのダメージどころか,時として生命の危険さえ感じるほどだった.
ふぅ.
今は内装屋さんに仕切りや柱を作ってもらっているが,コスト削減のため,一部は自分たちで作ることになっている.

恐いなぁと思うのは,これだけ苦労しても,ちょっとにしき君がイヤイヤすると,全てが水泡に帰するということ.
身体はでかいが心は狭いからね~.
 

水曜日, 1月 13, 2010

寒いけど

雪が降らないファーム周辺に比べ,英国はすごいことになってるようです.

Snow across Great Britain

スコットランドもウェールズも南イングランド(?)も真っ白.
人間は大変だろうけど,犬たちは張りきってるんだろうな.
 

金曜日, 1月 08, 2010

ぺぐちん

裏庭に3つの大きな穴がある.
じぇち→ぐれぐ→カイラ→その娘たちが代々掘り継いできた,実にくだらない泥穴である.

ぺぐは退屈すると,この穴に頭から突っ込んで土を掻き出し,飛び出した泥を追いかける.ときどき威嚇したりして.彼女が一人で開発した遊び("泥飛ばしてがるるる" 遊び)である.
その他にもこの女は,いろいろな遊びを編み出した.

・"草取っちゃダメーッ" 遊び
裏庭のフェンス際にかろうじて残っている草を引っ張ろうとすると,すごい勢いで飛び込んできて草を噛み千切る.昔,フェンスに巻きついた蔓を引っ張ったときに,彼女に向かってニヤッと微笑んだらこんな習慣がついてしまった(余計なことするんじゃなかった).どこでどう感づくのか,背中越しにコッソリ引っ張ってもあっという間に駆けつける.

・ど根性うしろ向きガエル
「ポン」と声をかけると,こちらに正対したまま飛び上がってきて身体にべちゃっとしがみつく.犬を正面抱きすると妙な感じである.

・"何してるねん!" 遊び
石でも草でも,しゃがんで何かイジろうとするとすっ飛んできてガンを飛ばす.何もせーへんっちゅうに.

・超高速スクラッチ
ハウスで給餌を待ってるときとか,両手で縦柵を引っかく.いや,その速いことったら.パッドから煙が出そうである.

あと,縦柵の隙間からすぽんすぽんと頭を出すとか,眠くなると人の膝によじ登るとか,ハウス内でジャンプしてモグラ叩かれするとか,,,遊びとは限らないが,とにかく,この犬のすることはことごとく変わっている.
 

土曜日, 1月 02, 2010

2010年の誓い

別にぐーたらしてるわけじゃないが,やっぱり正月は寝そべる機会が増える.
おかげで一つ発見をした.
「自分の頭より高い位置で物を食べられるとイラッとくる」現象である.

特に納豆とかうどんなんかのずるずる系で顕著である.
この感覚は何だろう?

納豆の糸が目の前に流れてくるとか,うどんの汁がはねるとか,そういう問題ではない.
いや,それもあるにはあるが,もうちょっと人間関係の粘っこいところに絡んでいそうな気がする.例えば,普段は微笑みの挨拶を交わす隣人から「私の靴をお舐め」的セリフを言われたみたいな.

う~ん,例えになってないか.
とにかく,これからは立って食事しないように気をつけることにする.
 

金曜日, 12月 25, 2009

クリスマス

人伝に聴いた,ある幼い兄妹の話.

朝早く,プレゼントの期待に胸ふくらませながら目覚めた二人が発見したのはサンタからの手紙-「プレゼントを届けに来たけど,あまりに部屋が散らかっててびっくりしたので,今日は帰ります.またね!」-

その日,二人は大泣きしながら部屋を片付けたんだそうな.

なるほどー,その手があったか.
中3の娘にも効かないかな?
 

土曜日, 12月 19, 2009

動物たちの狼藉

時間があったので,ぶらぶらと第一放牧場の柵を見て回りました.
想像以上に荒廃が進んでいます.

まず,先週は確かにあったゲートが跡形もありません.綺麗に分解されて脇に片付けてありました.何でも羊追いの練習をしたときに,どどどどっと羊たちが駆け込んできて「まるでボウリングのピンのように」バラバラにはじけ飛んだらしいです.さっそく工具箱を持ってきて再生しました.

その横を見たら,柵の横いおわっ!

(ここでカイラ軍団(母娘3頭)が部屋になだれ込んできたので1分間執筆中断)

その横を見たら,柵の横板が折れる寸前まで歪んでいます.草が食べたかったのか,馬が隣の放牧場から力任せに首を伸ばしたのでしょう.代用板を持ってきて交換しました.その辺りの横板はみんな大なり小なりひん曲がっています.それぞれ補修.

やれやれと帰ろうとすると,針金の金属柵が異様に凹んでるのが目に入りました.
その曲率には見覚えがあります...コロコロに太ったヤギの腹.
自由人トトとメメがぐりぐりと身体をねじ込んで,性懲りも無く脱走を繰り返しているのでしょう.

この地に手作りのマイクロファームを拓いて5年と半年.
そろそろ大改修が必要かもしれません.
 

日曜日, 12月 13, 2009

シジフォスの悲劇

初めから勝ち目が無いことはわかっている.
いくら掃除しても,いくら片付けても,いくら犬を風呂に入れても着実に荒廃が進む.
元気なボーダーコリーが5頭もいる上に,雨のせいで庭が泥田だからね.

この一見無為で希望も報酬も無い労働はしかし,世の中でもっとも気高く崇高な労働でもある.
秩序という一瞬の美を顕わすために,勝ち目の無いエントロピーとの戦いに挑むのだから.

そう思わないとやってられまへん.
 

月曜日, 12月 07, 2009

やだね

お金気にせずシリーズもんをまとめて買うのが「大人買い」なら,途中でどこまで買ったか忘れて一部ダブらせてしまうのは「老人買い」?それとも「もーろく買い」?

のだめ6,7巻,誰か買いません?
 

水曜日, 12月 02, 2009

あっという間に読了

儲けてる会社をヨイショするのも癪だが,やっぱりAmazonはすごいなぁ.
ポチポチっとPCに打ち込んだ品物が,2日後にはもう田舎の一軒家のコタツの上にある.
そんな感慨に耽る男の手中で燦然と輝く,のだめ23巻+初版限定DVD!
キターーーー!

一気読みの衝動を気力で抑え込み,2日に分けてじっくり読んだ.
だってガガーッと読んじゃうと,少女まんがリテラシーの無いおっさんには,キャラの心情(≒ストーリーそのもの)が理解できないんだもん.

良かった.
どれくらい良かったかというと,3回目(もう復習している)に読んだ頃にはもう,これこそ自分が期待してた幕切れだったと思わせてくれるくらい良かった.本当は予想外れまくりだったのに.
おーよ,これ以外,ありえないじゃん.
至上のコンツェルトとか,コンサート最中の結婚とか,ミルヒー師匠の腹上死とか,安直な結末を考えていたのはどこの誰だ?

ゴミの中のピアノ演奏で出会った2人が,人と音楽を本当に愛する覚悟を決めるまでの,136回に渡る長い長いレッスン.
コメディ調で始まった風変わりな音大生の話は,やがて,音楽という荒海を航海する若者達の群像劇にふくらみ,最後はまた2人の出会いに回帰していく.
いつか来た道のようでまるで違う第一歩.
う~ん,見事です.
一部には「もっとカタルシスを!」という声もあるらしいが,それは強欲というものでしょう.

何気にぐっときたのは,夢破れて帰国する中国留学生が,チャンスを掴んだのに音楽から逃避するのだめを叱咤する場面.ユンロン,お前本当に良いやつだな.
脇役キャラが立ってるのも重要ですね.

映画も公開されるが,あまり商業ベースで考えずに作って欲しいなぁ.(もう遅いけど)
初のまんがの大河ドラマ化!なんてどうでしょう,NHKさん.
 

火曜日, 11月 10, 2009

今年もあと50日!

と聞いても暗くならなかった人...あなたは幸せだ.
 
 

余裕

ここ10年ほど薪ストーブのお世話になっている.
薪の調達にはいつも頭を悩ませてきた.
森林組合とか私有林とか,安定供給元の開拓をサボった報いである.
それでも毎年なんだかんだとささやかなラッキーがあり,これまで乗り切ってこれた.たまたま木を伐ったばかりの造成地を通りかかったとか,近所の人に分けてもらったとか,製材所を紹介してもらったとか,栗園で剪定を手伝ったとか,民家の建材が余ったとか...

去年はシーズン終盤に蓄えが尽きて苦しかったが,邪魔だった自宅の杉の木を伐って薪にしていたので,それを使って何とかしのいだ(ほんとは杉はあまり良くないのだけど,贅沢は言えない).
こうなると人の心なんて貧しいもので,家人が投げ込む薪に険しい視線を投げかけたり,ゲストが来てもストーブを惜しんだりと,公家らしからぬセコいところを見せてしまった.

今年はお隣さんが樫の木を伐ったので,その一部を頂いて風通しの良い所で乾かしておいた.
先日,試しにちょっと使ってみたところ,着火も火持ちも上々である.熾火になってからの温度も申し分ない.これならおいしいオーブン料理ができそうだ.
一部とはいっても樹齢50年の大木なので,薪置き場だけでは積み切れず,倉庫にも保管している.多分,今シーズンは十分賄えるだろう.その上,今年はいろんな縁で丸太が集まってきて(それも小ナラ,ケヤキ,朴の木,桜など,うれしくなる薪材ばかり),この分だと来年も心配しなくて良さそうだ.

蓄えが十分になると,途端に気持ちが大らかになる.
木枯らし?まぁいいから一度吹いてごらんよと,余裕で冬を迎えることができる.
いやいっそのこと,もうちょっと真面目に寒くなったらどーなん!?...くらい挑発的に言ってしまってもいいかもしれない.ふふふ,悔しかったらかかってきなさい.(意味不明)

あ,煙突掃除してないじゃん.

月曜日, 11月 02, 2009

昼食

近所の料理屋でヒレカツ定食を食べようとしたときにひらめいた.
付け合せのお新香をご飯の上にあけてしまって,その小皿をソースの付け皿にしたら,カツがおいしくいただけるのではないかと.

さっそく,小皿を茶碗のところに持っていこうとしたら,途中で手が滑って落としてしまった.
その下にあったのが,ミニうどん.
小皿は半回転して,かぽっという音を立ててうどん汁の上にかぶさった.

別にこのことをとやかく言うつもりは無い.
普段からミスは多い方なので,これくらいのことでは大して動揺しない.むしろこぼれずにラッキー♪くらいに思いながら,悠然と皿を取り出してお盆に置いた.

その直後に店のおばちゃんと目が合った.
どうやら一部始終を見ていたようだ.
多分彼女の目には,一人の客が確かな目的を持って,お新香を小皿ごとうどんに投入したように映ったはずだ.
おばちゃん,どう思っただろうね.
これがホントの皿うどん,,,とか心の中でつぶやいただろうか?
 

土曜日, 10月 24, 2009

連載終了

何にでも終わりは来る.
「のだめカンタービレ」の連載が完了したらしい.
基本的に "まとめてがっつり読みたい派" なので,結末を知りたい誘惑をこらえつつ,今は単行本(23巻目)の発売を心待ちにしている.

良く出来たマンガを読むといつも感心するのが,漫画家たちのストーリーテラーとしての能力である.
そんじゃそこらの小説家や脚本家より凄い.
〆切に追われながら,一人で下調べしてストーリーをひねり出し,その上,絵まで描いてしまうんだから,一体どんな才能なん?と気が遠くなる.とゆーか,ストーリー構築と描画という異なる作業を同時進行することで,脳機能が異常に昂進するのかもしれない.
恐るべし,二ノ宮知子.

それにしても,うう,気になるなあ.
のだめの演奏は世界に認められるのか,千秋との関係はどうなるのか,無数にちりばめられたエピソードはどう回収されるのか...ヒネたおっさんをここまで引っ張ってきてくれた作者のことだから,こちらの想像を軽く超えた結末に違いない.
楽しみだ.

日曜日, 10月 18, 2009

今年のソフトボール

プロがレギュラーシーズンを終える頃,ファーム周辺では野球シーズン真っ盛りとなる.過疎の哀しさ,今年はチームが編成できず軟式野球には参加できなかったが,今週来週とソフトボールの試合が続く.

で,今日の試合.
もうこれくらいで勘弁しといたろか?っちゅーくらい点が入り(相手に),5回コールドで負けた.
確かに強い相手だったが,親睦を深めるという大儀を忘れた大人気無い連中である.手を抜けとは言わないまでも,もうちょっとやりようってものがあるでしょーが.ブツブツ...

落ち込んでるかって?
見損なってもらっては困る.
まろは,たとえチームがボコボコに負けても,自分さえ納得のいくプレイができれば結構幸せになれるナイスガイなのである.
今日はほとんどボールに触らず,攻撃でもしょぼいゴロヒットが一本だけだったが,少なくとも自殺念慮が起きるようなエラーは無かった.
ここ数年の出来を考えれば,良しとしなければならない.

それに誰も気づかなかっただろうが,今回は一つ貴重な経験をした.
相手ピッチャーのボールが一瞬消えたのである.
昔,阪神の名2塁手だった和田が,中日のリリーフエース岩瀬の高速スライダーを称えて「ボールが消える」と表現したが,まさに同じことが起こったわけだ.名将野村監督をして,ヤツがなぜ打てるのかわからんと言わしめたバッティング巧者と同じ境地に達したのだろう.

そろそろ眼鏡(遠近両用)買おうかな...
  

月曜日, 10月 12, 2009

後悔

トラック借りて木の運搬→トラック返却ついでに温泉→集落の祭礼→芋煮会の準備→芋煮会→友人来訪→薪割り大会と慌しく動き続けて,ヤレヤレと一息ついたらもう月曜の夜である.
あっという間に3連休が終わってしまった.

ふと目が覚めたら全部夢で,実はこれから3連休...とならないだろうか?
そしたら今度は毎日何もせず,ひたすら時計を眺めて「休んでいるオレ」を噛みしめつつ,休日を堪能してやるのに.でもやっぱり月曜の夜に後悔するんだろうな.
うう,何が言いたいんだ?
 

月曜日, 10月 05, 2009

親ばか

もう時効だと思うので不肖の娘の話.

2ヶ月ほど前の月曜朝,仕事の都合で,娘を中学校に送り届けてからそのまま出社することになった.
ほんの5分ほどのドライブ中,この娘がひっきりなしに喋り続ける.
それも,テレビのCMがどーしたとか,給食のおかずがこーしたとか,本当にしょうもないことばかり.
まともに返事するのも億劫なので,少し黙っててくれと念じながら,「う」「あ,そう」とだけ思いっきり無愛想に応えていた.こいつ中3にもなって自分の見の回りのことしか話せないのかと,半ば腹立たしくもあったし.
はっきりいって何も聞いてなかったわけ.

やっと学校について内心ホッとしていると,娘は「ガンバッテネ」と言いおいて小走りに校門に向かった.
ん?
しばらく何のことかわからなかった.イッテキマスでもアリガトでもバイバイでもなく,ヤツは確かに「頑張ってね」と言ったのだ.
もしかしてもしかして,ブルーマンデーで気持ちが重くなってるらしい父親を,娘なりに励ましてくれてたのか?
知識も話題も乏しく,気の利いたことの一つも言えない娘が.

どうやら自分のことで一杯一杯になってたのは,娘じゃなく自分の方だったようだ.
まいった.
親はどーあれ,子は育つってことか.


・・・と一時はしんみりしたが,この娘,相変わらずしょーもないことばかり喋り続けている.
単におしゃべりなだけかよっ.
 

金曜日, 9月 11, 2009

群の中へ

犬の群には「吠え係」という役目があるんじゃなかろーか?

夕食前,馬らや羊やら鳥やらの世話をする間,家の中にいる犬はうるさい.
いつも,誰かがわおわお吠えている.
じぇちが元気だった頃(うっ,まだ痛い),その主役はもっぱら彼女だった.

無気力で白けた普段の態度からは想像もできないほど,しつこく元気よく吠えた.
時として,人間たちが家の中に入ってからもそれは続いた.

そのじぇちがいなくなって約半年(うっ),静かになったかとゆーとさにあらず,その代役をさん=アニキが務めている.もちろん,身体がでかい分声もでかい.
「ぎぶあっぷ!」
怒鳴ればちょっとは静かにするが,すぐまた再開する.

そりゃ,食餌が待ち遠しいと主張してるんだろうが,もしかしたら,義務感や使命感からじゃないかと思うことがある.
だって本当にしつこいし,ある意味"真面目に"吠えてるし,それに何より,1頭が吠えている間は他の犬は黙ってるしね.

この辺の衝動をまるっきり理解できないところが,飼い主としては辛い.

群の中へ,群の中へ,行ってみたいと思いませんかぁ,うふっふっ~♪
 

日曜日, 8月 16, 2009

あつあつ

死ぬ.
死ぬる.

暑い暑い暑い暑い暑い.
昨日まで北風で涼しかったのに,今日はもうダメだ.

こんな日は作業できませんて.
無理無理.
 

火曜日, 8月 11, 2009

しけしけ

ぐずついたというより,堂々とした雨の日が続く.
至るところがぬかるみで,雑草は刈っても刈っても伸びる.べったりした緑を見ていると,もう日本は完全に亜熱帯という気がしてくる.
そして何より,湿気が凄い.

紙という紙が湿気を含んでくたくただし,カレーの残りは24時間でホワイトカレーになってしまう.
土間エリアが霧吹きで湿らせたように黒っぽくなってるが,これは埃が立たなくて幸いと解釈すべきかもしれない.
人間も辛いが動物たちはもっと辛かろう.
(多分,辛さランキングは羊>犬>人間>>水鳥)
試練だ.


最近の集中豪雨もクリアした"ぺじ手".
もう,次の車検まで消えない気がする.


黄金の右手...

 
 

水曜日, 8月 05, 2009

"TSUBAKI"って何!

週末の2日間,うっかり犬用シャンプーを使ってしまった.

風呂場には何やら意味不明のボトルが10本くらい林立してて,唯一でっかく「リンス入りシャンプー」と表記されてるのを使ったら,不幸にもそれが犬用だったとゆーわけだ.

ちなみにまろは,頭を洗った泡で身体全体を洗ってしまう派である.
だから,(娘に言わせると)身体中から犬の匂いがしたそうだ.
痛恨.

でも気のせいか,虫があまり寄ってこなかったような気がする.
 
 

土曜日, 8月 01, 2009

技術動向調査(2)

問題: このコリーが言いたいことは?






 (1) 「足の下にゴキブリがぁぁ」
 (2) 「えっ!?これ全部食べていいの?」
 (3) 「われ,なめとんのか!?」
 (4) 「やっぱりやめる!」

正解は (4) でした↓
http://labaq.com/archives/51052951.html

しかし,表情も頭の中も人間臭い...
 

火曜日, 7月 28, 2009

悩み

今朝,吸血鬼に襲われる夢を見た.
クリストファー・リーみたいな長身男に抱え込まれ,肩に鋭い犬歯が突き刺さり,じゅるじゅる血を吸われるのである.もちろん怖いのだが,痛みは無く,むしろ快感だった.

実は,これまでほとんど経験したことが無かったのに,ここ数日,たちの悪い肩コリに悩まされている.
痛さでも痒さでもない,それこそ「コリ」としか言い様の無い,やるせない感じが両肩に張りついている.
夢を見たのはそのせいで,酸欠になったどろどろの血が肩に溜まっていて,これをドバッと出したら一気に直らんかな,,,みたいなことばかり想像していたからだろう.

夢が気持ち良かったからといって,目覚めたときにスッキリかというともちろんそんなことは無く,未だに気持ち悪い.
仕事してるフリをしながら,あれは気持ち良かったなーと,回想ばかりしている.

そういえば昔「うる星やつら」というマンガに,肩コリに悩む主人公にでっかい羽が生え,それが肩コリとともに「スッコ~ン」と飛んでいく,という話があった.
その感覚(願望)が今はとてもよくわかる.
高橋留美子は肩コリ持ちだったんだろーな.

ああそれにしても,今は肩のコリ以外,何も考えられない.
考えようによっては幸せなヤツである.
 

日曜日, 7月 19, 2009

技術動向調査

ときどきは,世の中の秀作を学んで,取り残されないように努力してます.


■人違い

ある中年女性が交通事故に会い,生死の境をさまよっていました.

「ああ,神さまが見える.私はもう召されるのでしょうか?」
「安心せよ.汝はこの事故を乗り越え,あと42年と8ヶ月生きるであろう」

その女性は怪我から回復するとすぐに転院し,整形手術と脂肪吸引と豊胸手術を行い,すっかり美しくなりました.友人に理由を尋ねられた女性は答えました.

「私はあと42年も生きるのよ.長い人生を目一杯愉しまなくちゃ」

しかしその翌週,彼女は交通事故で死んでしまいました.

「神さま,ひどすぎますわ.私はもっと長生きするんじゃなかったんですか?」
「ごめん,誰だかわかんなかった...」


■大事件

客先とのトラブルが生じたので,ある大手企業の上司が部下の自宅に緊急の連絡をしました。
電話はすぐに繋がりましたが、受話器を取ったのは幼い子供でした。
ちぇっこんな時にガキかよ…と心の中で呪いつつ、上司は尋ねました。
「お父さんは家にいるかい?」
「いるよ」
「電話を代わってくれるかい?」
「ダメ」
「・・・」
上司はとにかく誰か大人と話をしたいと思い,尋ねました.
「じゃあ,お母さんはいるかい?」
「いるよ」
「お母さんに代わってくれるかい」
「ダメ」
くそっ,だからガキは嫌なんだと心の中で毒づきつつ,そうだ,子守役に伝言を託そうと作戦を変更しました.
「誰か近くに人がいるだろ?」
「おまわりさんがいる」
はぁ?警察官が子守?いったい何なんだと怪訝に思った上司は,さらに尋ねました。
「じゃあおまわりさんと話をさせてくれるかい?」
「忙しいからダメだよ」
「忙しいって何が?」
「お父さんとお母さんと消防士さんとお話中」
だんだん心配になってきたところ、今度は受話器越しに爆音が聞こえてくるではありませんか。
「それは何の音なんだ!?」
「ヘリコプターだよ」
「はあ?何のヘリコプターだ?」
「ちょうど捜索チームのヘリが着陸したんだよ」
イライラと不安でたまらなくなった上司は,つい大声を出してしまいました。
「一体そこで何が起こってるんだ!?」
相変わらずのひそひそ声で、子供は嬉しそうに答えました。
「あのね,みんな僕を捜しているんだよ」
 

日曜日, 7月 12, 2009

激P

平日を職場近辺で,週末を田舎のファームで暮らすという2重生活をもう5年以上も続けている(引っ越したとき小4だった娘がもう中3だからそーだよね).

びろーな話で恐縮だが,実はファームに来るとものすごく高い頻度でPになる.
確率で言うと6~7割くらい.
ファームに辿り着く金曜夜くらいから怪しくなり,土曜日はほぼ1日しゃー.その夜か日曜朝くらいから落ち着いてくるというのが典型的なパタンである.

これだけ相関が高いと,何らかの原因があると考えるのが自然である.例えば,
 1)わけもなくドキドキしている.
 2)自然の刺激(生き物の匂いとか,微生物とか,植物の分泌物とか)に身体が過激に反応している.
 3)Hiroといることに緊張している...あ,これあるかも.
 4)もう根本的に弱ってきていて,2時間の帰宅ドライブに身体が音を上げている.
 5)実はP状態が正常で,平日は軽い便秘状態になっている.ストレスとか.
 6)そんなことをしていると人間がだめになるゾという神様のお告げ.

あ,もうだめ...
 

土曜日, 7月 11, 2009

今日の箴言

子どもが子どものままにとどまっていることを許した共同体は人類史上一つも存在しない。
存在したのかもしれないが、消滅して、今は存在しない。
成熟のメカニズム、共生と協働のための能力を適切に育成するプログラムを持たない共同体は、長くは存在できない。
そして、私たちの社会の教育システムはその本義を忘れて久しい。

(中略)

教育はその原点に還るべきだと私は思う。
子どもを成熟させるために何が必要か、それを問うのである。
それだけを問うのである。
そう問うたときに、「ほんとうの大人」であれば、自身の未熟を深く恥じるだろう。
大人がつねに自分の未熟を恥じる文化からしか、子どもを成熟に導くメカニズムは生成しない。

@内田樹
 

土曜日, 7月 04, 2009

歌舞伎犬

珍しく流しに手をかけ,汚れた食器を物色していたカイラ.
「こらっ」と声をかけたら,すかさずヘコヘコ駆け寄ってくる.
普段ならカワユクてつい頭を撫でてしまうのだが,いつもいつも甘い顔するのも何なので,「あかんやないか」とおでこをぺしっとやってみた.

その途端,1,2歩後ずさりしたかとおもうと,目を見開いて「えええぇぇぇーっ!???」.

あんなに驚いた犬の顔を初めて見た.
歌舞伎役者みたいだったな.







2ヶ月を超えた"ぺじ手"

日曜日, 6月 14, 2009

ぐれぐ先生の××教室

安全で快適な場所を確保します.
慣れればどこでもOKですが,ま,初心者は寝床が無難でしょう.
運動とかトイレとか食事とか,気になることは先に済ませておきます.

次に大き目の布切れ(トレーナーとかタオルとか)を用意します.
人目が無ければ布団やカーペット,ソファ掛けでもかまいません.
準備はこれだけ.

腹ばいになって,両手で布を寄せて"こぶ"を作ります.
後ろ足を伸ばしてリラックスするのも良いでしょう.
大きさ?...えっとそうだな,赤ん坊の握りこぶしくらいかな.
あ,いや,犬じゃないよ,人間の赤ちゃん.
形?うるさいなっ,好き好きで良いんだよ!

...失礼...じゃ,"こぶ"を口に含んでみてください.
ちょっと多いかな?と思うくらいで大丈夫.
すぐにちっちゃくなるから.
気を一点に集中し,こぶを口にねじ込むように,吸うべし,吸うべし,吸うべし!

布が「こなれて」きたら,口で引っ張り上げるようにして,さらに大量の布を頬張ります.
好きなことを思い浮かべてください.母さんのおっぱいとか...
5分で調子が出てきます.
10分で心が晴れます.
30分でトリップできます.
嫌なことは全部忘れて,自分の世界に浸りましょう.
 

月曜日, 6月 08, 2009

惨劇

留守中にちょっと外出して戻ってくると大変なことになっていたので,滅多に使わない携帯メールをHiroさんに送る.
「カイラが,,,うんこ虫になってる」
ケージの中でした後に,図太くその上で寝てたらしい.
背中から太ももにかけてガビガビである.

こーゆー不始末は叱れない.
不機嫌もよろしくない.
表面を取り繕っても感情は伝わるやろし,カイちゃはすぐに凹むしね.
だから,一呼吸入れ気を静めるためメール送ったわけ.
くぅっっっさい部屋でさ.

月曜日, 6月 01, 2009

きゃすのちゅぱ

寝床でぐが退屈そうにしてたので,お古のTシャツを投げてやった.
とたんに顔が「ぱぁっ」って晴れたかと思うと,いそいそと両足で抱え込んで山を作り,口一杯にほおばって吸い始める.全身から力が抜け,目の光が穏やかになる.
ほとんど依存症である.

きゃすはこのDNAを引き継いだ.
まったく同じよ~に前足で抱え込んで,同じように吸う.
親子の血は争えない.

でも一つだけ,,,ヨダレの量が違う.
ぐも相当なもんだが,きゃすのはそれをはるかに上回る.
以前,思う存分吸われて重たくなった布を干したら,ポタポタとしずくが落ちたそうだ.

この娘,案外大物かもしれない.
 

土曜日, 5月 23, 2009

ぺぐの情念

まろの愛車のサイドミラーの下辺りに変な汚れが付いている.
ぺぐの手形である.

玄関から彼女を連れ出した途端,リードに繋がった先で3次元のブラウン運動が始まり,泥だらけの手で停めてあった車を叩いたのである.普段はあまり玄関から出さないから,舞い上がったんやね.
助手席に乗ろうとすると,つい目に入るのだが,その度に笑ってしまう.

実はこの手形,一ヶ月以上も風雨に晒されっぱなしなのに,まだくっきりと残っている.
裏庭からじとっと羊を睨みつけている,彼女の情念が乗り移ったのかもしれない.
 

 

水曜日, 5月 13, 2009

毛刈り

週末,羊の毛を刈った.
羊が来て最初の2シーズンは,師匠まで招待して「毛刈り講習会」的な真摯な空気が漂っていたのに,去年くらいから大勢で集まって「BBQの前後にチャチャッと済ませる」くらいの覚悟になってきていた.
舐めてはいないけど,ちょっとした気の緩みとゆーか慢心が生じていたのである.

予定通りチャチャッと1頭目を片付けたときは,この分なら1時間くらいで終わるなと思ったのだが,すでにその時点で利き手の筋肉がおかしくなっていた.しばらくは両手で持ち替えながら凌いでいたが,2頭目の途中でもうギブアップ.その辺からペースががっくりと落ち,色んな人に手伝ってもらいながら,なんとか全部刈り終わったのが3時間後.両手は完全に死にました.
羊っつったって,たったの6頭なのに.

原因は,バリカンの不調.
たぶん,刃を研がなかったために切れ味が悪くなっていて,腕とバリカン(火傷するくらい熱くなったので,氷水で冷やした)に過剰な負担がかかってしまったのだ.試しに刃を交換してみると,ウソのように作業がはかどり,最後の1頭はあっという間に終わってしまった.

やっぱり道具の手入れはサボっちゃいけませんナ,と反省しきり. (←びみょーに主語をごまかそうとしている)
どなたかバリカンの刃を研ぐのが得意な方,友達になりませんか?
 

月曜日, 5月 04, 2009

東京

汐留なんちゃらというノッポのビルの最上階で宴席があった.
お開きになって帰ろうという段になって,どうやって品川に辿り着けば良いのかがよくわからない.ビルの地下二階をウロウロしていると大江戸線やらゆりかもめやらの標識が林立していて,ものすごい数の人々が,迷いもせずにそれぞれの方向に進んでいる.
何だか負けたような気分になって頭がぼんやりしてきたが,そのうち「JR新橋」の標識を見つけたので,とりあえずその方向に進んでいると,おお,ここは日テレではないか,え!?何かイベントやってるじゃん,などと完璧なおノボリさんをやってるうちに見慣れた駅に出た.

やっぱり東京ってすごいなって感じてしまいました.
何が?が良くわかりませんが.
 

金曜日, 4月 24, 2009

急逝

じぇちが逝ってしまった.
月曜の朝に電話で報せを受けた.

その前の日まで普通に寝起きし,元気に敷地を駆け回っていたのに.
催促の声がして,深夜にトイレに出したときも,様子は普通だったらしい.
そこから一眠りして見に行くと,すでにクレートの中で動かなくなっていたそうだ.

何がどうしたのかまったくわからない.
らしいと言えば,じぇちらしいやり方だ.

他の犬にはありえないが,彼女に対してだけはつい,「うちに来て本当に幸せだったのか?」と思ってしまう.ここで暮らしながらも,心の一部はずっと生まれ故郷にあって,ふとそこに帰ってみたくなったんじゃないか,とも.

それにしても,,,
週末には確かにこの手に触れて,息づいていた彼女がもういないということがなかなか実感できない.

脱走常習犯だったじぇす.
いつも薄汚れていた,じぇす.
上目使いでしか人を見られなかった,じぇす.
嫌なことがあるとすぐに逃げてしまった,じぇす.
可愛くて可愛くて仕方なかった,じぇす.
さよなら

月曜日, 4月 13, 2009

今,静かに感動の波が・・・

天候が穏やかになってくると,BBQの回数が増える.
昨日の日曜日も,昼と夜に2回もやった.
ファームには炭火コンロが常設されている(放ったらかし,とも言う)ので,BBQは別に特別でも何でもなく,むしろ料理するのが面倒なときの手抜きメニューである.まぁ焼きたては何でもおいしいけれど,何度もやるとさすがに飽きてくる.

ただ夜の部は,普段あまりしない海産物を焼いたので,いつもと趣向が違った.
めちゃうま.
客人が,わざわざ遠くから車を飛ばして持参してきてくれたのである.

聞くところによると,たまたまWebで見つけたすぅぱぁじょおくに衝撃を受け,そのことを愛知のご友人と(電話で)語り合っているうちに感動が抑えられなくなり,取る物も取り敢えず車で合流して駆けつけて来られた...暑さで記憶があいまいだが,確か,そんな話だったと思う.

くぅぅぅ~っ!
世間には,面白いと思っても素直になれない心の拗けた人間もいるが,やはり「良い作品」は心を動かし,人を動かすのだ.

うん,この人たちさえいれば日本は大丈夫.
やけに魚の煙が目に沁みる,そんな夜更けのBBQであった.
 

金曜日, 4月 10, 2009

発見秘話

なんで"っぇ"を発見したかというと,英単語をそのままローマ字変換で打つどどうなるかの研究に没頭していたから.

 ふつれ    future
 ぇいすれ   leisure
 めっさげ   message
 てぇせ    these
 えんづれ   endure
 おんせ    once
 ほぺ     hope
 めあすれ   measure
 ちゃっぇんげ challenge

で,最後の"ちゃっぇんげ"で"っぇ"が出てきたわけだ.

さ,仕事するか...
 

っぇの発見

ウィンドウズのかな漢字変換(IME)で"lle"と打つと"っぇ"と変換されることを発見した.

多分,子音2つを打ったので自動的に"っ"が入って,その後に"le"が"ぇ"に変換されたんだろう.

すごい.
どこかに"っぇ"の入る日本語無いかなぁ.
鮮やかに3タッチで入力して見せるのに...
 

水曜日, 4月 08, 2009

感無量

ふと気になってパスポートを引っ張り出して見たら,今年9月で期限切れである.
なんと.
このパスポートは,イギリスの農場を訪問しようと(Hiroが)発作的に思い立ったときに慌てて申請したものだから,それがもう10年経ったわけだ.
感無量.

思い返せばこの間,世の中では阪神タイガースが優勝したり,阪神タイガースがBクラスになったり,阪神タイガースが惜しくも優勝を逃したり,その他諸々の重要な出来事が山のようにあった.

私たちにとって,農場主との出会いはそれらと同じくらいインパクトがあった.
イギリス行きが無ければみわファームは無かったし,今,共に暮らす家畜たちもいなかったろうし,ファームで出会えた多くの人たちとも無縁のままだっただろう.
何より,それぞれにおもろい6頭ものコリーたちと暮らすことも無かったはずだ.

そー思うと,よれよれになったパスポートをいつまでも手元に置いておきたい気がする.
 

金曜日, 3月 27, 2009

羊と犬

漢字は古代中国辺境の遊牧文化圏で生まれたという説があるらしい.
だからヒツジは神聖な動物で,「羊」にまつわる漢字にはどこかしら好ましい意味が含まれるとのこと.

 美 善 祥 翔 洋 義 群 様 達 養 詳 膳 繕 窯 ...

なるほど,そう言われりゃそんな気が.
犬はどうだろ?

 献 獣 然 伏 突 臭 厭 獄 ...

どーも印象が良くない.
ケモノへんは「犬」が変化したものらしいので,これも並べてみると,

 犯 狂 狷 狭 狩 獲 猥 ...

やっぱり良くない.
「犬」はパートナーと言うより野卑なケダモノの象徴なのかな.
羊頭狗肉とか言うし.

思うに,その頃のその辺りでは犬にヒツジを追わすなんて発想はありえなかっただろう.
今でも,例えばモンゴルとか旅行して無邪気にシープドッグの話なんかすると袋叩きにあう,なんてこともあるかもしれない.
ぜひ,探偵ナイトで調べて欲しい.

でも,羊って確かに何か持ってる(イチローのインタビューじゃないけど).
「何も考えてない」度が超越してるというか,安易な擬人化を拒否してるっていうか,臆病なくせに揺るがないというか,バカバカしいを突き抜けて尊いというか...

キリスト生誕は確か羊が見守っていたし,村上春樹の「羊をめぐる冒険」でも,日本の戦後政治を支配するようなものすごい羊が出てくるしな.羊は常に無表情だが,人が臨終の時に一度だけ,笑いかけてくるという言い伝えまであるのです(ウソです).

ちなみに「羊」はヒツジの顔面をかたどったものだそうだ.
そのまんまやん...
 

火曜日, 3月 17, 2009

先日の日曜日

いろんな出来事がありました.

朝8:30,クラブの練習に出かけたはずの娘があわてて帰ってくる.
「大変,道造りっ!」
忘れてた...全戸総出で清掃をする集落の重要行事を.
作業着着て鋤簾(じょれん)と竹ぼうきを担ぎ,ベッド出てから10分で一行に合流.
愛想を振りまいて失点の挽回に努める.
心臓に悪い.

ファームに戻って薪作りに精を出す.
あれほど難攻不落に見えた樫の木の山が,気がつけばほとんど消えつつある.
ちょっと頑張りすぎてしまったかも.
ってゆーか,そもそも大げさに言うほどの量じゃなかったんだよね.
ちぇっ,薪作りって結構愉しいのに.
それに,大儀そうに作業してると「骨身を惜しまない働き者のまろ」を演出できて好都合なのだ.
そうそう,ログマチックという薪割り用新兵器を購入.
黒と黄色のポップなカラーリングながら,手に持つとずっしりくる「お道具」感が愛おしい.
夕食後に転寝してると,腕がビクッと動いて目が覚める.
夢の中でも使っていたらしい.

放牧地からHiroさんのかけ声が聞こえてくる.
ぐれぐの羊訓練をしているようだ.
「ライダウン」「カムバイ」「グッボーイ」「ライダウン」「ライダウン!」「おいっ」「人の話を聞け!」「いつもいつも笑ってんじゃない!!」
何の訓練?

部屋にもどってくると,何だ?机の上にマッシュポテトが散乱している.
と思ったけど,匂いが甘ったるい.
あーそーだ,後で馬にやろうとりんごを置いてたんだった.
じぇちぃぃぃ...

夜,「落日燃ゆ」というドラマを観る.
大戦前,軍部の独走を止めようとした外交官出身の政治家の話.
昔の政治家の発言って命がけ.
北大路欣也が本当に瞬きしないことに驚く(たまにしてたけど).
 

木曜日, 3月 12, 2009

汚いぞ

うう,ネズミ捕り(スピード違反)に引っかかってしまった.
しかし何だよ罰金¥12,000也って.
給付金 支給の前に まず徴収 ...ってか?
あると思います!
 

水曜日, 3月 04, 2009

なんと回鍋肉ってホイコーローって読むんですね!?
知らなかった.
ホイコーローっていう中華料理があって,それがどんな料理かも知ってたけど,まさか回鍋肉という漢字がそうだったなんて...迂闊であった.

じゃあこれまで何と読んできたかというと,「カイセンナベ」.
普通の人がカイセンナベと聞くと真っ先に「海鮮鍋」を思い浮かべるだろうが,自分の中では7:3くらいの勢いで「回鍋肉」だったのである.

まぁ回鍋をカイセンと読むのは,字面から言っても許容範囲だと思うが,いくら鍋という漢字に並んでるからといって肉をナベと音読して何十年も生きてきたというのは,重く受け止めるべきだと自分でも思う.

それにしても不思議.
職場の食堂でも月一回は回鍋肉を食しているが,それはあくまでカイセンナベという料理であって,ただの一度も,「これってもしかして,あのホイコーローではなかろーか?」と疑ってみたことが無かったのである.
冷静に振り返れば,あの料理はどこからどう見ても,間違いなくホイコーローである.
誤解されたまま胃袋に消えていった無数のキャベツや肉や辛味噌たち.
今更ながら,悔やまれてならない.

自分にはこういう失態が多い.
湯治を躊躇無くトウジと読めるようになったのはつい最近のことだし(それまでは,当然,ユチ),野放図をヤホウズと言って憚らなかったし,厩舎がキュウシャかどうか自信が持てなくて(今,漢字変換して正解だと確信した),馬小屋という単語しか使わなかった.
ミゾユーを嗤う資格は自分にはない.

こういう読み間違いの多い人は,要するに黙読が多くてオーラル・コミュニケーションを蔑ろにしているのだ,という説を聞いたことがある.つまり言葉と発音の対応付けが弱いのだとか.

はたして自分もそうなんだろうか?
絶対違うと思う.(←この性格のせいですね)
 

日曜日, 3月 01, 2009

アンチエイジング

今日は朝から久しぶりの快晴.
動物たちを出して,部屋の空気を入れ換えて,毛玉と埃(もはや土と化している)を一掃し,最後に犬たちを1~2頭ずつ外に連れ出してブラブラする.
とても気分が良い.

昨日は集落の遅い新年会があった.
10名ほどが集まって料理とお酒に舌鼓を打つ.
座がほぐれてきた頃,新しく集落に入った人が「生まれは昭和46年・・・」と口走ると,一同から「おおっ」と動揺が走る.期せずして全員の顔に浮かぶ苦笑.
ダントツで若いのだ.

若返りは難しいけれど,「若輩者」になるのは難しくないようだ.
田舎に住めば.

月曜日, 2月 09, 2009

豊かなこころ

例年,ストーブの薪は倹約しながら夜だけチビチビ使ってたのだが,今年は燃やす木を選ばなくなった(これまでは建材やタールの多い木はできるだけ避けてた)のと,樫の木用の乾燥場所を空けないといけないということで,昼間から焚いている.今年は気温もそれほど低くないので,部屋の中はポカポカである.

「薪をケチらなくてもよい」というただ単にそれだけのことが,どれほど人の心を豊かにするものか,多分ほとんどの人はご存じない.

薪の蓄えが心細くなってきた頃,火が落ちてきたのでもう一本入れたいがもうすぐ寝るから節約しとこう...と決断した後の数十分ほど,寒々しくわびしい時間はない.逆に薪を追加したら追加したで,そのことを後悔しつつ寝るのが惜しくなって眠気を我慢するのだが,果たしてそれだけのために起きていて何か意味があるのだろうか,などということに悩む小さな自分が感じられて,それがまた心を蝕んでいくのである.

で,今年はそれが無くなってすっかり豊かな気分になっているのだが,昨日,外仕事を終えて暖かな部屋に入った途端,子犬の落し物の香りが もわん と10倍くらいに増幅されて襲ってきて,ほとんど卒倒しそうになった.
世の中うまくいきません.
 

日曜日, 2月 01, 2009

呼び名

ぐれぐは抱えるとビチビチするからというので,ファームに来てすぐに"ぐびち"になり,その後,軽率な行動を見咎められる度に省略され,今では"ぐ"と呼ばれている(ちなみに鼻濁音).
その伝で行くと,彼の血を継いでいるぺぐも将来,"ぺ"と略されてしまう危険が無いとはいえない.

もしそうなったら,ぺ・ヨンジュンのファンは傷つくだろうか?
ぺぐは女の子だし,頭もくるくる回るから省略されないと思うけど.

(ぐの名誉のために言い添えておくと,最近Hiroさんに一番信頼されているのは彼です)
 

土曜日, 1月 24, 2009

飛び込む犬

ファームを訪れたゲストが一様に驚くのが,さん=アニキのでかさである.
別に太ってるわけじゃない.
骨格がっしりで手足が長いのである.
でも,律儀な上に平和主義者なので,ファームのメンバーの中では一番安心して放しておける(ほとんど放さないけど).

ちょっとうざいところもある.
何かをすること(レトリーブとか羊追いとか)への執着が強くて,直情径行型というか瞬間湯沸かし器というか,すぐ張り切りすぎてしまうのである.

娘が小さかった頃,部屋でボードゲームなどして盛り上がってくると,当時わかぞーと呼ばれていたさんが「ごぉっ」というかけ声と共にボードの上にダイブしてきて,何もかも台無しになったことがある.

先日,ふと思い立って一人で腹筋をしていると,なつかしい「ごぉっ」という声と共に身体の上にダイブしてきて,柔道の縦四方固めみたいに押さえ込まれてしまった.
遊んでるように見えたのか,それとも妙な動きを止めさせたかったのか...
たまらなくなるまで部屋の隅から見てたんだろうなと考えると無性におかしい.

でも,でかい犬に押さえ込まれるのって,ちょっと快感だったりする.
 

日曜日, 1月 18, 2009

樫の木

去年の暮れ,ファームのお隣さんが,樹齢百年くらいの立派に茂った樫の木を切った.倒した木は業者に持っていってもらうけど,もしかしたらあんたとこでいらんか?と言ってくれた.
葉っぱはみんな(馬,羊,ヤギ)が食べるし,幹は来年のストーブの薪に使えるということで,ありがたく全部いただくことにした.

倒した木は処理しやすいように適当に切ってくれていて,めぼしい幹は「木材として売れる」らしく業者が持って帰った後だったのに,全部を持って帰るのは大変な重労働になった.週末毎に家族総出で運んで,ようやく片付いた.

運んでみて実感したが,大木というのはやっぱりすごい.
考えてみれば,象も鯨もプロントザウルスもかなわない大きさなんだもんね,当たり前かも.
そんな木を切るのは惜しい気もするけど,それは街の人の感覚で,田舎の人はわりと気兼ねなくぶった切るんだそうだ.
なるほどねぇ.

葉っぱのついた枝は,にしき隊長率いる草刈り隊がえらい勢いで消費している.
玄関前にうず高く積んだが,あと2週間もすればきれいに片付くだろう.(そればっかり食べて大丈夫なのかな?)

問題は3つほどの小山になった幹の方である.
これから,玉切りして斧で割らないといけないが,両手で抱えるような太い部材がごろごろしている.
実は,去年切ったファームの杉の木も残っていて,これもゴロゴロと積んだまま放置されている.
薪を積むのだって結構な労働だし,そもそも,その場所を作らないといけない.
そんなこんなを考えるとちょっと気が遠くなる.
ま,それはそれで,愉しくもあるけど.
 

日曜日, 1月 11, 2009

いうことなし

3連休の中日,朝7時.

昨晩のうちに10cmくらいの新雪が積もったが,今はピーカンの快晴.
生きてて良かった感が満喫できる,スガスガしい朝である.
見たくないものはすべて雪の下に隠れ,心なしか,動物たちもはしゃいでいるようである.
雪をかぶった竹林に陽光が反射して,まぶしいったらありゃしない.

え,鳥ネット?
何だっけ...
ああ,そういうのもありましたね,確かに.
いや~,それにしてもスガスガしい.
 

金曜日, 1月 02, 2009

不死鳥ネット

生まれたばかりの鳥ネットに息も継がせぬ試練が降りかかっている.
昨晩の雪でネットは限界までたわみ,単管で組んだ支柱は倒壊寸前までねじれた.
この様子が,朝,寝室からいやに鮮明に見えるんですよ,これが.
本当にうんざりする.

しかしまろ設計の掘立ネットは見事な柔構造になっていて,30分の修復作業でなんとなく形だけは回復する.
すばらしい,,,けど,降り続く雪のおかげで修復したそばからまたゆっくりと崩れていく.

人生とおんなじやね.
 

水曜日, 12月 31, 2008

年末のクソ忙しいときにあなたという人は...

ヒラリー,君は今,何をしている?
いや,知ってるよ.
真面目で一本気な君のことだ,国務省役人の退屈なレクチャーを受けて長官就任に備えているんだろう.それとも実家のシカゴでビルとジョギングかな.
でも,あえて言わせてもらおう.
少し休んだ方が良くはないか.

選挙は散々だったね.
君のせいじゃない.
時期と相手が悪かったんだ.
最後は追い詰められてスピーチも支離滅裂だったけど,私は常に君の側だった.
いや,むしろ随分と好感を持ったくらいだ.
つまり君は,
恥知らずなパフォーマンスを1年も続けてられるタイプの人間じゃないってことだからね.

そう,君の資質は相手を癒すことに向いている.
笑ってないで考えてみろよ.
君がビルと結婚したのは,彼が選挙に落ちてどん底だった頃じゃないか.
彼を支えるためだったんだろ?

その後もやつは子供じみた火遊びを止めなかったが,君は決して彼を見放さなかった.
モニカの時はさすがに取り乱したのか,「右派の陰謀」なんてコメントをしたが,決してビルを責めることはなかった.
そのときつくづく思ったね.
ああビルは確かに欠点の多い男だが,パートナーの選択だけは間違わなかったってね.

そうとも,君の最大の武器は「赦し」だ.
決して殴ることじゃない.
まぁ結局,相手を倒すことに変わりは無いんだけどね.

だから,何が言いたいのかって言うと,そう,今年はまだ君の出番じゃなかったということだ.
ジョージでさんざ恥ずかしい思いをした後でも,アメリカはまだ信仰を捨てちゃいないんだ.
「自由と繁栄は戦って奪うもの」という神話のね.

バラクが成功するかどうかは運次第だろう.
どちらにしたって競争は激化する.
そして傷ついた人々には長い癒しが必要になるだろう.

ヒラリー,そのときこそ君の出番だ.
それまで,焦らず力を蓄えてくれ.
休むことも勇気だ.

そうだ,君は知ってるだろうか?
真に自由な魂は,追う犬じゃなく,追われる羊に宿るってことを.
 

月曜日, 12月 29, 2008

雪と土

先週,ようやくの思いで張った鳥ネットが,,,終わった.
金曜から土曜にかけて降った雪のせいで,すっかりたわんでしまったのだ.
そぼ降る寒雨(さんざめと読みます)の中,家族総出でがんばって張ったのにー.
天気の神様も随分と非人情なことをする.

その雪も日曜日には溶けて無くなった.
後に残るのは,ドロドロの裏庭とモノトーンになった犬6頭と土間...
土の神様も随分と非道なことをなさる.
 

月曜日, 12月 22, 2008

濃い怒ライフ

春風のような母犬と太陽のような父犬から,ポンポンと8頭の子犬が産まれて3ヶ月半.
この間,ただでさえ忙しいファームの暮らしが,一層慌しさを増した.
朝起きて,トイレ掃除して,馬鳥羊ヤギにエサやって,トイレ掃除して,子犬と遊んで,トイレ掃除して,ちょっと一服したら,え゛っもう夕方!?みたいな.

トイレに敷いた新聞紙なんか,たぶんダンボール100箱分くらいは燃やしたかな.
何の手柄にもならないが,ウンチも燃やせること(あたりまえか),何で焼いても焼き芋の味は変わらないことは学んだ.

8頭の子犬たちは性格や容姿はバラバラだけど,みんな人が大好きで,大勢の人に好かれて,産まれたそのときから私たちの宝物になった.
おかげさまで次々と行き先が決まり,今や2頭を残すのみとなった.この2頭(きゃすとぺぐ)にはファームのメンバーに加わわってもらうことにした.

しかしまぁ先住犬合わせて6頭ですよ.
人間が3人に犬が6頭って何だかな~.

子供の頃「猫屋敷おばさん」みたいなニュースを見て変態ちゃうかとほざいてたそのご本人が,気がつけばほとんど「あっち側」の人間である.コツコツ地道に生きてきたはずなのに,なんでこんなことになってしまったのか?

ふ,自問するまでもない.
諸悪の根源はヤツだ...(ツッコミ/フォローは死ぬ覚悟で)
 

日曜日, 12月 14, 2008

ウン,更新しよう

今日は懸案だった鳥エリアをネットで囲う作業をしました.

うそです.

雨のせいで身も心も冷え切ってしまったのです.

来週こそはがんばろう...
 

土曜日, 11月 22, 2008

なんと

今度の月曜が休みだからその次の月曜はもう12月じゃないか.
12月イコール最終月.

年の初め頃にはあれもやろうこれもやろうと考えていたのに,これはやりとげたゾと威張れるものが一つでもあるか?と聞かれたら,そりゃあまぁと口ごもってしまうような生ぬるい態勢のまま2009年に雪崩れこもうとしている.

待てよ,そうは言ってもまだ11月じゃないか.
十分ではないにしろ,時間はある.
なのにもう後悔している.
つまり何か?殊勝に反省してる体を装いながら,12月になっても別にガムシャラにはやんないよ,ということを巧妙に宣言してるってとこか?

きっとそうだ.
いや,わかってる.
結局のところ,自分のやることを真面目に考えてないってことだ.

ああ,何をウダウダ書いてんだろ.
そーゆーの止めようってさっき決心したばかりじゃないか.

そうだった,すまない.
やめよう.
とにかく身体を動かすべ,というわけで懸案だったニワトリの柵を作ることにする.

何で鳥の柵かと言うと,一ヶ月ほど前に保険所の役人さんが視察したときに「ニワトリの放し飼いまかりならん」と厳命していって,,,だめだ,前置きで疲れてもう顛末を書く気力を無くしている.

どうも良くない.
こーいうときは動物の相手をすると気持ちがすっきりするんだ.
ほんとだよ.
 

月曜日, 11月 17, 2008

雨が降ったら最低

(読んでる人にも不快感のおすそ分け...というわけで各文一発変換修正無しで書いて見る)

ファーム暮らしは天気が良いと快適度200%だが,雨が降ると不快度190%になる(負けず嫌い...).
くさい,汚い,作業で機内の三重区である.
そして昨日は久しぶりに雨の週末になった.

朝,恒例の取り出しや馬個や掃除やえさ槍などをしていると,匂いが身体にまとわり付いてくる感じ.
服についた泥を払うと,うをっ!...これが家畜のウン地だったりする.

デモそれくらいは想定内だし,実はもうほとんど気にならなくなっている.
最悪なのが濃い怒田.
えさをやり終わってさぁひとや墨とコーヒーを入れようとすると,プーんト匂いが漂ってくる.三頭を庭に放り出し,ウンチとオシッコでぐちゃぐちゃになった小犬エリアを掃除しながらフト眼を外にやると,何とみんな泥団子になっている.

泥穴をめちゃくちゃにかき回す喜びを発見してしまったらしい(具の具足だからしょうがないけど).
一番汚いホープを抱えて風呂場に直行.
人間嫌いにならんといてと念じながら和紙和紙と洗う.
身体が散っちゃいかららくっちゃー楽だけど,一時間後にはまたもとの泥団子煮なるんですよ,コレが.

...手名ことを書いていると,娘がやってきてほほを差し出し,匂いをかげという.
なんかくさいぞと正直にいうと,小犬にキスされたんだけど,どうも小犬がウンチを加えてしまったらしい...などとゲラゲラ笑いながら方刻苦する.
あんたねぇ...

(ふぅぅぅん,加奈漢字変換って思ったより優秀何屋根)
 

月曜日, 11月 10, 2008

犬たるもの

今,縁あって,たぶんシバ系の雑種2頭を預かっているので,久しぶりにリードをつけて犬と散歩してみた.

この犬たちがとても良いです.

トイレを済ませてすぐにUターンしてもうれしそうについてくる.
(え!?もう帰るんですか?と言わない)
帰ってすぐに外の柱につないでも,ふるふると尻尾を振ってる.
(オレも行くゾとゴネない).
離れて振返ると,ちょこんとお座りしながらすでにまったり感が漂っている.
(おぉ振返ったぁ!とむやみに力まない)

何とゆーか,どんな境遇でも甘んじて受け入れるという感じ?
どことなく老賢者の風格さえただよう横顔.
あ,そうそう犬ってこうだったよねと,ちょっと胸をキュンとさせる.

何だか妙な気分だ.
自分の運命を自分で切り拓こうとする小賢しい犬たちに疲れているのかもしれない.
 

水曜日, 11月 05, 2008

今日の箴言

箴言とは,もっともらしいが何の役にも立たない言葉である.
 
@まろ
 

火曜日, 10月 28, 2008

予知夢

一月以上前にここに書いた極小バリケンの夢は,正夢というか予知夢だったことが判明した.

当たってるところは,髪の毛が抜けるところではなくて(そんなこたぁわざわざ告げてもらわなくったってわかってる.認めたく無いけど...),頭とフンの関係,つまり頭からバリケンのフンをかぶると言う,できれば一生知らずにいられるのならそれに越したことはないという事件だった.

事の顛末はHiroさんの日記に詳しいが,悲劇は食肉にする20羽ほどのバリケンを籠に入れようとするときに起こった.
このバリケンたちは夜は90×180cmくらいの鳥舎に入ってもらうのだが,さすがに20羽ともなると過密状態になって,必然的に床には大量のフンが堆積する.その厚さ約20cm.
Hiroさんが中に入って一羽ずつ捕まえて籠に入れたのだが,当然ながらみんな滅茶苦茶に暴れる.そのあおりで2人とも頭から泥フンをかぶる羽目になってしまったのだ.(Hiroさんはまろの3倍くらいかぶって,おまけに目の中にまで入ったそうだ.お気の毒に.)

水鳥のフンの絶妙の質感と臭いを知らない人は,ぜひ一度みわファームを訪れてください.
これはなかなか得がたい経験です(@シュトレーゼマン).
犬猫のフンがどれほど始末しやすく,ヒューマンフレンドリーなものかを実感されることでしょう.

まーいーや,,,とにかく,,,バリケンたちには肉になってもらいました.
目一杯感謝して,おいしくいただこうと思っています.
合掌.
 

土曜日, 10月 25, 2008

騒音

みわファームの朝はうるさい.

ひゃんっひゃんっ:食事催促係のじぇちの声
オケーッオケーッ:オスのウコッケイのときの声(もういないけど)
ごわわわわぁん:バリケンがスチール製の小屋にケリを入れている
えぇぇぇぇぇ!:羊界の鳴き係のレイの悲鳴
えぇぇぇぇぇ!:好敵手とと(ヤギ)の悲鳴
ぐわっぐわぁっ:狭っ苦しい小屋の中で鴨が行進
じぃぃぃぃぃっ:オレ様化した馬の熱い視線(早く小屋を出せと言っている)

みんな元気だ...
なんで人間は朝が弱いんだろう?

金曜日, 10月 03, 2008

ラッキー♪

Yahooの「知恵袋」というコーナーで,「もしもゴキブリが涼しげな鳴き声を持っていたら?」という質問を発見.
すごっ!
そんなこと聞けるなんてどんだけ勇敢な人なんでしょ.

「入浴中にもれ聞こえてくる,孵化したての幼ゴキどもの歓声」とか「夜中にフと目覚めたとき,足元あたりで聞こえる鈴の音」を想像しただけであやうくチビリそうになったよ.
もしそうだったら確実に人類は滅ぶな.神経衰弱で.

ああゴキが鳴かなくてほんとーによかった...しみじみ...
考えてみれば世の中ってうまくいかないことだらけだけど,「気づかない幸運」だったらいくらでもある.

・猫が汗かきでなくて良かった.
・じぇちがじぇちで良かった.
・鼻が脇の下についてなくて良かった.
・オランウータンがブサイクで良かった(イケ面だったら絶対ムカツクよね!?).
・張本勲が親父でなくて良かった.
・すっ転んだのが(オレでなく)Kuroさんで良かった.

オレってどんだけラッキーなん?
 

木曜日, 9月 25, 2008

実は大好き

「ユッケ」と聞いてああそうですかとスルーすることは自分にはできない.
何が?ってそれはまぁいろいろ.

いや,とりあえず音韻かな.
だって「ユ」で始まったくせに「ッ」を挟んで最後が「ケ」ですよ.

ゆるい入りで油断させといてぇ~,いきなり小突いて別れ際に捨て台詞!...みたいな.
ありえないでしょ.

あとあの料理.
まさに「ユッケ」としか言いようが無い,もうどうしようもない生肉とごま油と生卵のにゅるにゅる.

昔々,師匠にいじめられた料理人が「どーせオイラなんか」と自棄になって,下ごしらえ中の肉を食卓に放っておいたら,つまみ食いした 皇后様にウけちゃった,といった話がウソか本当か俄かに判定できないあたりに大きな落とし穴がある.

そしてそしてそして,あろうことかあの曲者「ビビンバ」(4音中3音もバ行を使うことないやろ!)とくっつこうってんだから,やってられません.

もうだまされないけど.
 

金曜日, 9月 19, 2008

頭を掻いたわけでも無いのに,机の上にハラリと頭髪が落ちた.
毛根部で何かうごめいている.
ぼやけて良く見えないがじ~っと見つめていると徐々に焦点が合ってくる.
極小のバリケンだ.
そういえば,今朝から一羽見かけないと娘が騒いでいたが,オレの髪の中に隠れてたのか.

しばらくすると2羽に分裂した!
...と思ったらフンだった.
臭い.

フケ食べてくれる分には良いけど,毛根を食べられたら困るなぁ,なんて思いながらどうしたもんかと途方にくれてしまうのでした.
 

日曜日, 9月 07, 2008

Freedom of Spirit

川で潜水を見せてくれたじぇちが脱走した.
昨日は深夜までゲストと騒いでいて,帰り間際のドサクサに土間から外に繋がる2つのドアが一瞬だけ同時に開いたのだ.
この娘,いつもどよ~んとしているくせに,こういうチャンスはまず逃さない.
矢のように人々の足元をすり抜け漆黒の闇へ.
こうなったらもう誰にも止められない(@風の谷のナウシカ).

いつかは自分から入れてくれと言ってくるだろうと収容を諦めて寝ていると(悲しい信頼関係やね...),2時頃に助けを呼ぶ声.
救出に向かったHiroさんによると,鳥エリアの網に引っかかって身動き取れなくなっていたそうだ.さぞや遊び疲れて帰りたがると思いきや,網を解いてやるとまた逃げ出そうとしたとか.

この娘は本当に(①理解でき,②憎め,③しょーが)ない.
さて正解はどれでしょう?

木曜日, 8月 14, 2008

川で一息

暑いと言うより,ほとんど軽い全身火傷.
晴れてるとオーブンで焼かれるようだし,曇ると蒸し器で蒸されるようだ.

...なので,発狂予防に川に出かける.
一人で水に浸かっても格好つかないので,当然,犬たちにもお付き合い願う.

ぐれぐは過去に遭難して以来,川には少しナーバスになっているようだ.
それでも誰よりもハッピィに見えるのが彼らしい.

それにしてもじぇち,深みを歩くとそのままズブズブと水中に消えていくのはなぜだ.
この女には,いつも度肝を抜かれる.

ああそれにしても暑いなぁ.
 

月曜日, 8月 04, 2008

陽はまた昇る...よ,きっと

午後1時から日陰一つ無いグラウンドでソフトボールの試合.
この時期にそんなアホなと思うでしょうが,この世ではそんなアホなことが簡単に起きるのです.
数日前から,信じられへんわと迷惑顔で周囲に愚痴ってたくせに,朝からいそいそと準備をする自分がいる.結局好きなんですね.

しかしいつも思うけど,草野球ってみんなやることが堂に入ってるよね.
キャッチボール,ボール回し,素振り,相手用のヤジ,味方用のヤジ,審判向けのヤジ,ストライクが入らないときの「打たしてこー!」の掛け声...
「野球はスポーツではない,相撲と同じ様式美だ」と寺山修二は言ったが(ウソ),そのお作法は日本社会に広く深く浸透している.この予定調和的空間は,おっちゃんたちの社交場でもあり子宮でもある.

で,試合.
1回表,いきなりノーアウト満塁のピンチ.守備位置ファースト.
次打者の4球目,ダブルプレーにお誂えむきの強めのゴロがベース際に飛んでくる.
やたっ!おいおい,さっそくヒーローかぁ!?と思ったときにはもう,ボールはグローブの下をすり抜けていた...
世界が暗転する.
うう,プレー後のキメのポーズまでイメージできてたのに.

結局そこから立ち直れず,2試合やって両方ともボロ負け.
最後にはサードも守ったが,そこでもまた屁のようなエラーを一発.
まぶしい真夏の午後の風景が,頭の中ではネガ写真のままだった.

そう言えばここ数年,野球/ソフトボールをするたびに「人格崩壊」「邪悪な神が降臨」「ゼウスの雷撃が直撃」「悪魔が耳元で囁いた」「世界が暗転」などと書き込んでいる.
「本来は起きるはずも無い珍現象」感を強調していたのだが,さすがにここまで繰り返されると天変地異ではすまされない.一つの厳しい現実が立ち上がってくる.

それはつまり,,,えっとほら,,,へへっ,,,要するに,,,オレって野球ヘタかも,,,しかしまぁなんですなぁ,,,あれ!?もう言いましたけど?・・・みたいな.

いや,慰めはいらない.
自分のことは自分が一番良く知っている.
秋までには完全復活するから.
諸君,それまでの辛抱だ! (はぁ?)
 

土曜日, 7月 19, 2008

がっくし

この歳になるまで腰を痛めたことが無いのが密かな自慢だったのに,去年,ギックリ腰をやった.
食おうが食うまいが,体重が1キロも増減しないことが密かな自慢だったのに,この間体重計に乗ったら3キロ増えていた.
そして先週,これまで血液検査で引っかかったこと無いのが密かな自慢だったのに,生まれて初めて「要注意」がついた.
悪玉コレステロール値が高いんですって...ぐすっ.

歳をとるってさ,何て言うかほらちょっとした自負って言うんですか,「オレって意外と○○なのよね」の○○を丁寧にパチンパチンと潰していくことなんだろうなぁ.

でもそうやって金平糖の角を一つずつ削っていって飴玉みたいになったら,犬の境地に達することができるかもしれない.
だから,とてもうれしい...
 

月曜日, 7月 14, 2008

今日の箴言

人より先に、人より大きな声で笑う人間はその場を支配する力がある

 @内田樹

なるへそ.
笑いはパワーゲーム(でもある)と言うことか.
そーいや確かに,悪者は登場のときに哄笑して優位性を示したり,含み笑いで秘めた自信を相手に伝えたりする.水戸黄門のアッアッアッも「あ,もう,このじじぃには勝てない」と相手を萎えさせるに十分だ.

これ,対戦競技でも使えばいいのにって思った.

相撲で塩まきのときに腹揺すって笑うとか,野球の試合開始の整列で含み笑いするとか,ラグビーのキックオフのとき,全員笑いながら突進するとか...
それで優位に立てるんだったらもう獣,じゃなくて儲け物じゃんねぇ.

少なくともウェアで勝敗が決まるよりいいような気がする.
まろはすぐに笑いが引きつるから逆効果だけど.
 

土曜日, 7月 05, 2008

オレにはオレの計画が...

毎年のことだが,梅雨明け近くの暑さは身体に堪える.
今日は安静にして暑さに身体を慣らそうと計画してたのに,朝っぱらからジャガイモの収穫を手伝えという非情な命が下る.

抗う気力も無く黙々と土を掘り返す.
思いのほか立派なジャガがごろごろと出てくるので,ちょっとおもしろかったが,15分くらいで息が荒くなってくる.限界が近づいたのがわかったので,まだ残ってるよ!という声を後に部屋に避難する.

でも,労働は心地よい.
風通しの良い土間で「ものごとを成し遂げた感」にしばらく陶然とする.
これで誰にも憚らず安静にできると思ってると,買い物に付きあえという命が下る.
羊を誘導する柵を作るのと,キツネやカラスの襲撃から鳥を守る囲いを作るのと,ヤギを馬小屋に収納するための仕掛けを作るために,材料を買いに行くぞ!ということらしい.
お,おのれはバケモンか!?