金曜日, 12月 25, 2009

クリスマス

人伝に聴いた,ある幼い兄妹の話.

朝早く,プレゼントの期待に胸ふくらませながら目覚めた二人が発見したのはサンタからの手紙-「プレゼントを届けに来たけど,あまりに部屋が散らかっててびっくりしたので,今日は帰ります.またね!」-

その日,二人は大泣きしながら部屋を片付けたんだそうな.

なるほどー,その手があったか.
中3の娘にも効かないかな?
 

土曜日, 12月 19, 2009

動物たちの狼藉

時間があったので,ぶらぶらと第一放牧場の柵を見て回りました.
想像以上に荒廃が進んでいます.

まず,先週は確かにあったゲートが跡形もありません.綺麗に分解されて脇に片付けてありました.何でも羊追いの練習をしたときに,どどどどっと羊たちが駆け込んできて「まるでボウリングのピンのように」バラバラにはじけ飛んだらしいです.さっそく工具箱を持ってきて再生しました.

その横を見たら,柵の横いおわっ!

(ここでカイラ軍団(母娘3頭)が部屋になだれ込んできたので1分間執筆中断)

その横を見たら,柵の横板が折れる寸前まで歪んでいます.草が食べたかったのか,馬が隣の放牧場から力任せに首を伸ばしたのでしょう.代用板を持ってきて交換しました.その辺りの横板はみんな大なり小なりひん曲がっています.それぞれ補修.

やれやれと帰ろうとすると,針金の金属柵が異様に凹んでるのが目に入りました.
その曲率には見覚えがあります...コロコロに太ったヤギの腹.
自由人トトとメメがぐりぐりと身体をねじ込んで,性懲りも無く脱走を繰り返しているのでしょう.

この地に手作りのマイクロファームを拓いて5年と半年.
そろそろ大改修が必要かもしれません.
 

日曜日, 12月 13, 2009

シジフォスの悲劇

初めから勝ち目が無いことはわかっている.
いくら掃除しても,いくら片付けても,いくら犬を風呂に入れても着実に荒廃が進む.
元気なボーダーコリーが5頭もいる上に,雨のせいで庭が泥田だからね.

この一見無為で希望も報酬も無い労働はしかし,世の中でもっとも気高く崇高な労働でもある.
秩序という一瞬の美を顕わすために,勝ち目の無いエントロピーとの戦いに挑むのだから.

そう思わないとやってられまへん.
 

月曜日, 12月 07, 2009

やだね

お金気にせずシリーズもんをまとめて買うのが「大人買い」なら,途中でどこまで買ったか忘れて一部ダブらせてしまうのは「老人買い」?それとも「もーろく買い」?

のだめ6,7巻,誰か買いません?
 

水曜日, 12月 02, 2009

あっという間に読了

儲けてる会社をヨイショするのも癪だが,やっぱりAmazonはすごいなぁ.
ポチポチっとPCに打ち込んだ品物が,2日後にはもう田舎の一軒家のコタツの上にある.
そんな感慨に耽る男の手中で燦然と輝く,のだめ23巻+初版限定DVD!
キターーーー!

一気読みの衝動を気力で抑え込み,2日に分けてじっくり読んだ.
だってガガーッと読んじゃうと,少女まんがリテラシーの無いおっさんには,キャラの心情(≒ストーリーそのもの)が理解できないんだもん.

良かった.
どれくらい良かったかというと,3回目(もう復習している)に読んだ頃にはもう,これこそ自分が期待してた幕切れだったと思わせてくれるくらい良かった.本当は予想外れまくりだったのに.
おーよ,これ以外,ありえないじゃん.
至上のコンツェルトとか,コンサート最中の結婚とか,ミルヒー師匠の腹上死とか,安直な結末を考えていたのはどこの誰だ?

ゴミの中のピアノ演奏で出会った2人が,人と音楽を本当に愛する覚悟を決めるまでの,136回に渡る長い長いレッスン.
コメディ調で始まった風変わりな音大生の話は,やがて,音楽という荒海を航海する若者達の群像劇にふくらみ,最後はまた2人の出会いに回帰していく.
いつか来た道のようでまるで違う第一歩.
う~ん,見事です.
一部には「もっとカタルシスを!」という声もあるらしいが,それは強欲というものでしょう.

何気にぐっときたのは,夢破れて帰国する中国留学生が,チャンスを掴んだのに音楽から逃避するのだめを叱咤する場面.ユンロン,お前本当に良いやつだな.
脇役キャラが立ってるのも重要ですね.

映画も公開されるが,あまり商業ベースで考えずに作って欲しいなぁ.(もう遅いけど)
初のまんがの大河ドラマ化!なんてどうでしょう,NHKさん.
 

火曜日, 11月 10, 2009

今年もあと50日!

と聞いても暗くならなかった人...あなたは幸せだ.
 
 

余裕

ここ10年ほど薪ストーブのお世話になっている.
薪の調達にはいつも頭を悩ませてきた.
森林組合とか私有林とか,安定供給元の開拓をサボった報いである.
それでも毎年なんだかんだとささやかなラッキーがあり,これまで乗り切ってこれた.たまたま木を伐ったばかりの造成地を通りかかったとか,近所の人に分けてもらったとか,製材所を紹介してもらったとか,栗園で剪定を手伝ったとか,民家の建材が余ったとか...

去年はシーズン終盤に蓄えが尽きて苦しかったが,邪魔だった自宅の杉の木を伐って薪にしていたので,それを使って何とかしのいだ(ほんとは杉はあまり良くないのだけど,贅沢は言えない).
こうなると人の心なんて貧しいもので,家人が投げ込む薪に険しい視線を投げかけたり,ゲストが来てもストーブを惜しんだりと,公家らしからぬセコいところを見せてしまった.

今年はお隣さんが樫の木を伐ったので,その一部を頂いて風通しの良い所で乾かしておいた.
先日,試しにちょっと使ってみたところ,着火も火持ちも上々である.熾火になってからの温度も申し分ない.これならおいしいオーブン料理ができそうだ.
一部とはいっても樹齢50年の大木なので,薪置き場だけでは積み切れず,倉庫にも保管している.多分,今シーズンは十分賄えるだろう.その上,今年はいろんな縁で丸太が集まってきて(それも小ナラ,ケヤキ,朴の木,桜など,うれしくなる薪材ばかり),この分だと来年も心配しなくて良さそうだ.

蓄えが十分になると,途端に気持ちが大らかになる.
木枯らし?まぁいいから一度吹いてごらんよと,余裕で冬を迎えることができる.
いやいっそのこと,もうちょっと真面目に寒くなったらどーなん!?...くらい挑発的に言ってしまってもいいかもしれない.ふふふ,悔しかったらかかってきなさい.(意味不明)

あ,煙突掃除してないじゃん.

月曜日, 11月 02, 2009

昼食

近所の料理屋でヒレカツ定食を食べようとしたときにひらめいた.
付け合せのお新香をご飯の上にあけてしまって,その小皿をソースの付け皿にしたら,カツがおいしくいただけるのではないかと.

さっそく,小皿を茶碗のところに持っていこうとしたら,途中で手が滑って落としてしまった.
その下にあったのが,ミニうどん.
小皿は半回転して,かぽっという音を立ててうどん汁の上にかぶさった.

別にこのことをとやかく言うつもりは無い.
普段からミスは多い方なので,これくらいのことでは大して動揺しない.むしろこぼれずにラッキー♪くらいに思いながら,悠然と皿を取り出してお盆に置いた.

その直後に店のおばちゃんと目が合った.
どうやら一部始終を見ていたようだ.
多分彼女の目には,一人の客が確かな目的を持って,お新香を小皿ごとうどんに投入したように映ったはずだ.
おばちゃん,どう思っただろうね.
これがホントの皿うどん,,,とか心の中でつぶやいただろうか?
 

土曜日, 10月 24, 2009

連載終了

何にでも終わりは来る.
「のだめカンタービレ」の連載が完了したらしい.
基本的に "まとめてがっつり読みたい派" なので,結末を知りたい誘惑をこらえつつ,今は単行本(23巻目)の発売を心待ちにしている.

良く出来たマンガを読むといつも感心するのが,漫画家たちのストーリーテラーとしての能力である.
そんじゃそこらの小説家や脚本家より凄い.
〆切に追われながら,一人で下調べしてストーリーをひねり出し,その上,絵まで描いてしまうんだから,一体どんな才能なん?と気が遠くなる.とゆーか,ストーリー構築と描画という異なる作業を同時進行することで,脳機能が異常に昂進するのかもしれない.
恐るべし,二ノ宮知子.

それにしても,うう,気になるなあ.
のだめの演奏は世界に認められるのか,千秋との関係はどうなるのか,無数にちりばめられたエピソードはどう回収されるのか...ヒネたおっさんをここまで引っ張ってきてくれた作者のことだから,こちらの想像を軽く超えた結末に違いない.
楽しみだ.

日曜日, 10月 18, 2009

今年のソフトボール

プロがレギュラーシーズンを終える頃,ファーム周辺では野球シーズン真っ盛りとなる.過疎の哀しさ,今年はチームが編成できず軟式野球には参加できなかったが,今週来週とソフトボールの試合が続く.

で,今日の試合.
もうこれくらいで勘弁しといたろか?っちゅーくらい点が入り(相手に),5回コールドで負けた.
確かに強い相手だったが,親睦を深めるという大儀を忘れた大人気無い連中である.手を抜けとは言わないまでも,もうちょっとやりようってものがあるでしょーが.ブツブツ...

落ち込んでるかって?
見損なってもらっては困る.
まろは,たとえチームがボコボコに負けても,自分さえ納得のいくプレイができれば結構幸せになれるナイスガイなのである.
今日はほとんどボールに触らず,攻撃でもしょぼいゴロヒットが一本だけだったが,少なくとも自殺念慮が起きるようなエラーは無かった.
ここ数年の出来を考えれば,良しとしなければならない.

それに誰も気づかなかっただろうが,今回は一つ貴重な経験をした.
相手ピッチャーのボールが一瞬消えたのである.
昔,阪神の名2塁手だった和田が,中日のリリーフエース岩瀬の高速スライダーを称えて「ボールが消える」と表現したが,まさに同じことが起こったわけだ.名将野村監督をして,ヤツがなぜ打てるのかわからんと言わしめたバッティング巧者と同じ境地に達したのだろう.

そろそろ眼鏡(遠近両用)買おうかな...
  

月曜日, 10月 12, 2009

後悔

トラック借りて木の運搬→トラック返却ついでに温泉→集落の祭礼→芋煮会の準備→芋煮会→友人来訪→薪割り大会と慌しく動き続けて,ヤレヤレと一息ついたらもう月曜の夜である.
あっという間に3連休が終わってしまった.

ふと目が覚めたら全部夢で,実はこれから3連休...とならないだろうか?
そしたら今度は毎日何もせず,ひたすら時計を眺めて「休んでいるオレ」を噛みしめつつ,休日を堪能してやるのに.でもやっぱり月曜の夜に後悔するんだろうな.
うう,何が言いたいんだ?
 

月曜日, 10月 05, 2009

親ばか

もう時効だと思うので不肖の娘の話.

2ヶ月ほど前の月曜朝,仕事の都合で,娘を中学校に送り届けてからそのまま出社することになった.
ほんの5分ほどのドライブ中,この娘がひっきりなしに喋り続ける.
それも,テレビのCMがどーしたとか,給食のおかずがこーしたとか,本当にしょうもないことばかり.
まともに返事するのも億劫なので,少し黙っててくれと念じながら,「う」「あ,そう」とだけ思いっきり無愛想に応えていた.こいつ中3にもなって自分の見の回りのことしか話せないのかと,半ば腹立たしくもあったし.
はっきりいって何も聞いてなかったわけ.

やっと学校について内心ホッとしていると,娘は「ガンバッテネ」と言いおいて小走りに校門に向かった.
ん?
しばらく何のことかわからなかった.イッテキマスでもアリガトでもバイバイでもなく,ヤツは確かに「頑張ってね」と言ったのだ.
もしかしてもしかして,ブルーマンデーで気持ちが重くなってるらしい父親を,娘なりに励ましてくれてたのか?
知識も話題も乏しく,気の利いたことの一つも言えない娘が.

どうやら自分のことで一杯一杯になってたのは,娘じゃなく自分の方だったようだ.
まいった.
親はどーあれ,子は育つってことか.


・・・と一時はしんみりしたが,この娘,相変わらずしょーもないことばかり喋り続けている.
単におしゃべりなだけかよっ.
 

金曜日, 9月 11, 2009

群の中へ

犬の群には「吠え係」という役目があるんじゃなかろーか?

夕食前,馬らや羊やら鳥やらの世話をする間,家の中にいる犬はうるさい.
いつも,誰かがわおわお吠えている.
じぇちが元気だった頃(うっ,まだ痛い),その主役はもっぱら彼女だった.

無気力で白けた普段の態度からは想像もできないほど,しつこく元気よく吠えた.
時として,人間たちが家の中に入ってからもそれは続いた.

そのじぇちがいなくなって約半年(うっ),静かになったかとゆーとさにあらず,その代役をさん=アニキが務めている.もちろん,身体がでかい分声もでかい.
「ぎぶあっぷ!」
怒鳴ればちょっとは静かにするが,すぐまた再開する.

そりゃ,食餌が待ち遠しいと主張してるんだろうが,もしかしたら,義務感や使命感からじゃないかと思うことがある.
だって本当にしつこいし,ある意味"真面目に"吠えてるし,それに何より,1頭が吠えている間は他の犬は黙ってるしね.

この辺の衝動をまるっきり理解できないところが,飼い主としては辛い.

群の中へ,群の中へ,行ってみたいと思いませんかぁ,うふっふっ~♪
 

日曜日, 8月 16, 2009

あつあつ

死ぬ.
死ぬる.

暑い暑い暑い暑い暑い.
昨日まで北風で涼しかったのに,今日はもうダメだ.

こんな日は作業できませんて.
無理無理.
 

火曜日, 8月 11, 2009

しけしけ

ぐずついたというより,堂々とした雨の日が続く.
至るところがぬかるみで,雑草は刈っても刈っても伸びる.べったりした緑を見ていると,もう日本は完全に亜熱帯という気がしてくる.
そして何より,湿気が凄い.

紙という紙が湿気を含んでくたくただし,カレーの残りは24時間でホワイトカレーになってしまう.
土間エリアが霧吹きで湿らせたように黒っぽくなってるが,これは埃が立たなくて幸いと解釈すべきかもしれない.
人間も辛いが動物たちはもっと辛かろう.
(多分,辛さランキングは羊>犬>人間>>水鳥)
試練だ.


最近の集中豪雨もクリアした"ぺじ手".
もう,次の車検まで消えない気がする.


黄金の右手...

 
 

水曜日, 8月 05, 2009

"TSUBAKI"って何!

週末の2日間,うっかり犬用シャンプーを使ってしまった.

風呂場には何やら意味不明のボトルが10本くらい林立してて,唯一でっかく「リンス入りシャンプー」と表記されてるのを使ったら,不幸にもそれが犬用だったとゆーわけだ.

ちなみにまろは,頭を洗った泡で身体全体を洗ってしまう派である.
だから,(娘に言わせると)身体中から犬の匂いがしたそうだ.
痛恨.

でも気のせいか,虫があまり寄ってこなかったような気がする.
 
 

土曜日, 8月 01, 2009

技術動向調査(2)

問題: このコリーが言いたいことは?






 (1) 「足の下にゴキブリがぁぁ」
 (2) 「えっ!?これ全部食べていいの?」
 (3) 「われ,なめとんのか!?」
 (4) 「やっぱりやめる!」

正解は (4) でした↓
http://labaq.com/archives/51052951.html

しかし,表情も頭の中も人間臭い...
 

火曜日, 7月 28, 2009

悩み

今朝,吸血鬼に襲われる夢を見た.
クリストファー・リーみたいな長身男に抱え込まれ,肩に鋭い犬歯が突き刺さり,じゅるじゅる血を吸われるのである.もちろん怖いのだが,痛みは無く,むしろ快感だった.

実は,これまでほとんど経験したことが無かったのに,ここ数日,たちの悪い肩コリに悩まされている.
痛さでも痒さでもない,それこそ「コリ」としか言い様の無い,やるせない感じが両肩に張りついている.
夢を見たのはそのせいで,酸欠になったどろどろの血が肩に溜まっていて,これをドバッと出したら一気に直らんかな,,,みたいなことばかり想像していたからだろう.

夢が気持ち良かったからといって,目覚めたときにスッキリかというともちろんそんなことは無く,未だに気持ち悪い.
仕事してるフリをしながら,あれは気持ち良かったなーと,回想ばかりしている.

そういえば昔「うる星やつら」というマンガに,肩コリに悩む主人公にでっかい羽が生え,それが肩コリとともに「スッコ~ン」と飛んでいく,という話があった.
その感覚(願望)が今はとてもよくわかる.
高橋留美子は肩コリ持ちだったんだろーな.

ああそれにしても,今は肩のコリ以外,何も考えられない.
考えようによっては幸せなヤツである.
 

日曜日, 7月 19, 2009

技術動向調査

ときどきは,世の中の秀作を学んで,取り残されないように努力してます.


■人違い

ある中年女性が交通事故に会い,生死の境をさまよっていました.

「ああ,神さまが見える.私はもう召されるのでしょうか?」
「安心せよ.汝はこの事故を乗り越え,あと42年と8ヶ月生きるであろう」

その女性は怪我から回復するとすぐに転院し,整形手術と脂肪吸引と豊胸手術を行い,すっかり美しくなりました.友人に理由を尋ねられた女性は答えました.

「私はあと42年も生きるのよ.長い人生を目一杯愉しまなくちゃ」

しかしその翌週,彼女は交通事故で死んでしまいました.

「神さま,ひどすぎますわ.私はもっと長生きするんじゃなかったんですか?」
「ごめん,誰だかわかんなかった...」


■大事件

客先とのトラブルが生じたので,ある大手企業の上司が部下の自宅に緊急の連絡をしました。
電話はすぐに繋がりましたが、受話器を取ったのは幼い子供でした。
ちぇっこんな時にガキかよ…と心の中で呪いつつ、上司は尋ねました。
「お父さんは家にいるかい?」
「いるよ」
「電話を代わってくれるかい?」
「ダメ」
「・・・」
上司はとにかく誰か大人と話をしたいと思い,尋ねました.
「じゃあ,お母さんはいるかい?」
「いるよ」
「お母さんに代わってくれるかい」
「ダメ」
くそっ,だからガキは嫌なんだと心の中で毒づきつつ,そうだ,子守役に伝言を託そうと作戦を変更しました.
「誰か近くに人がいるだろ?」
「おまわりさんがいる」
はぁ?警察官が子守?いったい何なんだと怪訝に思った上司は,さらに尋ねました。
「じゃあおまわりさんと話をさせてくれるかい?」
「忙しいからダメだよ」
「忙しいって何が?」
「お父さんとお母さんと消防士さんとお話中」
だんだん心配になってきたところ、今度は受話器越しに爆音が聞こえてくるではありませんか。
「それは何の音なんだ!?」
「ヘリコプターだよ」
「はあ?何のヘリコプターだ?」
「ちょうど捜索チームのヘリが着陸したんだよ」
イライラと不安でたまらなくなった上司は,つい大声を出してしまいました。
「一体そこで何が起こってるんだ!?」
相変わらずのひそひそ声で、子供は嬉しそうに答えました。
「あのね,みんな僕を捜しているんだよ」
 

日曜日, 7月 12, 2009

激P

平日を職場近辺で,週末を田舎のファームで暮らすという2重生活をもう5年以上も続けている(引っ越したとき小4だった娘がもう中3だからそーだよね).

びろーな話で恐縮だが,実はファームに来るとものすごく高い頻度でPになる.
確率で言うと6~7割くらい.
ファームに辿り着く金曜夜くらいから怪しくなり,土曜日はほぼ1日しゃー.その夜か日曜朝くらいから落ち着いてくるというのが典型的なパタンである.

これだけ相関が高いと,何らかの原因があると考えるのが自然である.例えば,
 1)わけもなくドキドキしている.
 2)自然の刺激(生き物の匂いとか,微生物とか,植物の分泌物とか)に身体が過激に反応している.
 3)Hiroといることに緊張している...あ,これあるかも.
 4)もう根本的に弱ってきていて,2時間の帰宅ドライブに身体が音を上げている.
 5)実はP状態が正常で,平日は軽い便秘状態になっている.ストレスとか.
 6)そんなことをしていると人間がだめになるゾという神様のお告げ.

あ,もうだめ...
 

土曜日, 7月 11, 2009

今日の箴言

子どもが子どものままにとどまっていることを許した共同体は人類史上一つも存在しない。
存在したのかもしれないが、消滅して、今は存在しない。
成熟のメカニズム、共生と協働のための能力を適切に育成するプログラムを持たない共同体は、長くは存在できない。
そして、私たちの社会の教育システムはその本義を忘れて久しい。

(中略)

教育はその原点に還るべきだと私は思う。
子どもを成熟させるために何が必要か、それを問うのである。
それだけを問うのである。
そう問うたときに、「ほんとうの大人」であれば、自身の未熟を深く恥じるだろう。
大人がつねに自分の未熟を恥じる文化からしか、子どもを成熟に導くメカニズムは生成しない。

@内田樹
 

土曜日, 7月 04, 2009

歌舞伎犬

珍しく流しに手をかけ,汚れた食器を物色していたカイラ.
「こらっ」と声をかけたら,すかさずヘコヘコ駆け寄ってくる.
普段ならカワユクてつい頭を撫でてしまうのだが,いつもいつも甘い顔するのも何なので,「あかんやないか」とおでこをぺしっとやってみた.

その途端,1,2歩後ずさりしたかとおもうと,目を見開いて「えええぇぇぇーっ!???」.

あんなに驚いた犬の顔を初めて見た.
歌舞伎役者みたいだったな.







2ヶ月を超えた"ぺじ手"

日曜日, 6月 14, 2009

ぐれぐ先生の××教室

安全で快適な場所を確保します.
慣れればどこでもOKですが,ま,初心者は寝床が無難でしょう.
運動とかトイレとか食事とか,気になることは先に済ませておきます.

次に大き目の布切れ(トレーナーとかタオルとか)を用意します.
人目が無ければ布団やカーペット,ソファ掛けでもかまいません.
準備はこれだけ.

腹ばいになって,両手で布を寄せて"こぶ"を作ります.
後ろ足を伸ばしてリラックスするのも良いでしょう.
大きさ?...えっとそうだな,赤ん坊の握りこぶしくらいかな.
あ,いや,犬じゃないよ,人間の赤ちゃん.
形?うるさいなっ,好き好きで良いんだよ!

...失礼...じゃ,"こぶ"を口に含んでみてください.
ちょっと多いかな?と思うくらいで大丈夫.
すぐにちっちゃくなるから.
気を一点に集中し,こぶを口にねじ込むように,吸うべし,吸うべし,吸うべし!

布が「こなれて」きたら,口で引っ張り上げるようにして,さらに大量の布を頬張ります.
好きなことを思い浮かべてください.母さんのおっぱいとか...
5分で調子が出てきます.
10分で心が晴れます.
30分でトリップできます.
嫌なことは全部忘れて,自分の世界に浸りましょう.
 

月曜日, 6月 08, 2009

惨劇

留守中にちょっと外出して戻ってくると大変なことになっていたので,滅多に使わない携帯メールをHiroさんに送る.
「カイラが,,,うんこ虫になってる」
ケージの中でした後に,図太くその上で寝てたらしい.
背中から太ももにかけてガビガビである.

こーゆー不始末は叱れない.
不機嫌もよろしくない.
表面を取り繕っても感情は伝わるやろし,カイちゃはすぐに凹むしね.
だから,一呼吸入れ気を静めるためメール送ったわけ.
くぅっっっさい部屋でさ.

月曜日, 6月 01, 2009

きゃすのちゅぱ

寝床でぐが退屈そうにしてたので,お古のTシャツを投げてやった.
とたんに顔が「ぱぁっ」って晴れたかと思うと,いそいそと両足で抱え込んで山を作り,口一杯にほおばって吸い始める.全身から力が抜け,目の光が穏やかになる.
ほとんど依存症である.

きゃすはこのDNAを引き継いだ.
まったく同じよ~に前足で抱え込んで,同じように吸う.
親子の血は争えない.

でも一つだけ,,,ヨダレの量が違う.
ぐも相当なもんだが,きゃすのはそれをはるかに上回る.
以前,思う存分吸われて重たくなった布を干したら,ポタポタとしずくが落ちたそうだ.

この娘,案外大物かもしれない.
 

土曜日, 5月 23, 2009

ぺぐの情念

まろの愛車のサイドミラーの下辺りに変な汚れが付いている.
ぺぐの手形である.

玄関から彼女を連れ出した途端,リードに繋がった先で3次元のブラウン運動が始まり,泥だらけの手で停めてあった車を叩いたのである.普段はあまり玄関から出さないから,舞い上がったんやね.
助手席に乗ろうとすると,つい目に入るのだが,その度に笑ってしまう.

実はこの手形,一ヶ月以上も風雨に晒されっぱなしなのに,まだくっきりと残っている.
裏庭からじとっと羊を睨みつけている,彼女の情念が乗り移ったのかもしれない.
 

 

水曜日, 5月 13, 2009

毛刈り

週末,羊の毛を刈った.
羊が来て最初の2シーズンは,師匠まで招待して「毛刈り講習会」的な真摯な空気が漂っていたのに,去年くらいから大勢で集まって「BBQの前後にチャチャッと済ませる」くらいの覚悟になってきていた.
舐めてはいないけど,ちょっとした気の緩みとゆーか慢心が生じていたのである.

予定通りチャチャッと1頭目を片付けたときは,この分なら1時間くらいで終わるなと思ったのだが,すでにその時点で利き手の筋肉がおかしくなっていた.しばらくは両手で持ち替えながら凌いでいたが,2頭目の途中でもうギブアップ.その辺からペースががっくりと落ち,色んな人に手伝ってもらいながら,なんとか全部刈り終わったのが3時間後.両手は完全に死にました.
羊っつったって,たったの6頭なのに.

原因は,バリカンの不調.
たぶん,刃を研がなかったために切れ味が悪くなっていて,腕とバリカン(火傷するくらい熱くなったので,氷水で冷やした)に過剰な負担がかかってしまったのだ.試しに刃を交換してみると,ウソのように作業がはかどり,最後の1頭はあっという間に終わってしまった.

やっぱり道具の手入れはサボっちゃいけませんナ,と反省しきり. (←びみょーに主語をごまかそうとしている)
どなたかバリカンの刃を研ぐのが得意な方,友達になりませんか?
 

月曜日, 5月 04, 2009

東京

汐留なんちゃらというノッポのビルの最上階で宴席があった.
お開きになって帰ろうという段になって,どうやって品川に辿り着けば良いのかがよくわからない.ビルの地下二階をウロウロしていると大江戸線やらゆりかもめやらの標識が林立していて,ものすごい数の人々が,迷いもせずにそれぞれの方向に進んでいる.
何だか負けたような気分になって頭がぼんやりしてきたが,そのうち「JR新橋」の標識を見つけたので,とりあえずその方向に進んでいると,おお,ここは日テレではないか,え!?何かイベントやってるじゃん,などと完璧なおノボリさんをやってるうちに見慣れた駅に出た.

やっぱり東京ってすごいなって感じてしまいました.
何が?が良くわかりませんが.
 

金曜日, 4月 24, 2009

急逝

じぇちが逝ってしまった.
月曜の朝に電話で報せを受けた.

その前の日まで普通に寝起きし,元気に敷地を駆け回っていたのに.
催促の声がして,深夜にトイレに出したときも,様子は普通だったらしい.
そこから一眠りして見に行くと,すでにクレートの中で動かなくなっていたそうだ.

何がどうしたのかまったくわからない.
らしいと言えば,じぇちらしいやり方だ.

他の犬にはありえないが,彼女に対してだけはつい,「うちに来て本当に幸せだったのか?」と思ってしまう.ここで暮らしながらも,心の一部はずっと生まれ故郷にあって,ふとそこに帰ってみたくなったんじゃないか,とも.

それにしても,,,
週末には確かにこの手に触れて,息づいていた彼女がもういないということがなかなか実感できない.

脱走常習犯だったじぇす.
いつも薄汚れていた,じぇす.
上目使いでしか人を見られなかった,じぇす.
嫌なことがあるとすぐに逃げてしまった,じぇす.
可愛くて可愛くて仕方なかった,じぇす.
さよなら

月曜日, 4月 13, 2009

今,静かに感動の波が・・・

天候が穏やかになってくると,BBQの回数が増える.
昨日の日曜日も,昼と夜に2回もやった.
ファームには炭火コンロが常設されている(放ったらかし,とも言う)ので,BBQは別に特別でも何でもなく,むしろ料理するのが面倒なときの手抜きメニューである.まぁ焼きたては何でもおいしいけれど,何度もやるとさすがに飽きてくる.

ただ夜の部は,普段あまりしない海産物を焼いたので,いつもと趣向が違った.
めちゃうま.
客人が,わざわざ遠くから車を飛ばして持参してきてくれたのである.

聞くところによると,たまたまWebで見つけたすぅぱぁじょおくに衝撃を受け,そのことを愛知のご友人と(電話で)語り合っているうちに感動が抑えられなくなり,取る物も取り敢えず車で合流して駆けつけて来られた...暑さで記憶があいまいだが,確か,そんな話だったと思う.

くぅぅぅ~っ!
世間には,面白いと思っても素直になれない心の拗けた人間もいるが,やはり「良い作品」は心を動かし,人を動かすのだ.

うん,この人たちさえいれば日本は大丈夫.
やけに魚の煙が目に沁みる,そんな夜更けのBBQであった.
 

金曜日, 4月 10, 2009

発見秘話

なんで"っぇ"を発見したかというと,英単語をそのままローマ字変換で打つどどうなるかの研究に没頭していたから.

 ふつれ    future
 ぇいすれ   leisure
 めっさげ   message
 てぇせ    these
 えんづれ   endure
 おんせ    once
 ほぺ     hope
 めあすれ   measure
 ちゃっぇんげ challenge

で,最後の"ちゃっぇんげ"で"っぇ"が出てきたわけだ.

さ,仕事するか...
 

っぇの発見

ウィンドウズのかな漢字変換(IME)で"lle"と打つと"っぇ"と変換されることを発見した.

多分,子音2つを打ったので自動的に"っ"が入って,その後に"le"が"ぇ"に変換されたんだろう.

すごい.
どこかに"っぇ"の入る日本語無いかなぁ.
鮮やかに3タッチで入力して見せるのに...
 

水曜日, 4月 08, 2009

感無量

ふと気になってパスポートを引っ張り出して見たら,今年9月で期限切れである.
なんと.
このパスポートは,イギリスの農場を訪問しようと(Hiroが)発作的に思い立ったときに慌てて申請したものだから,それがもう10年経ったわけだ.
感無量.

思い返せばこの間,世の中では阪神タイガースが優勝したり,阪神タイガースがBクラスになったり,阪神タイガースが惜しくも優勝を逃したり,その他諸々の重要な出来事が山のようにあった.

私たちにとって,農場主との出会いはそれらと同じくらいインパクトがあった.
イギリス行きが無ければみわファームは無かったし,今,共に暮らす家畜たちもいなかったろうし,ファームで出会えた多くの人たちとも無縁のままだっただろう.
何より,それぞれにおもろい6頭ものコリーたちと暮らすことも無かったはずだ.

そー思うと,よれよれになったパスポートをいつまでも手元に置いておきたい気がする.
 

金曜日, 3月 27, 2009

羊と犬

漢字は古代中国辺境の遊牧文化圏で生まれたという説があるらしい.
だからヒツジは神聖な動物で,「羊」にまつわる漢字にはどこかしら好ましい意味が含まれるとのこと.

 美 善 祥 翔 洋 義 群 様 達 養 詳 膳 繕 窯 ...

なるほど,そう言われりゃそんな気が.
犬はどうだろ?

 献 獣 然 伏 突 臭 厭 獄 ...

どーも印象が良くない.
ケモノへんは「犬」が変化したものらしいので,これも並べてみると,

 犯 狂 狷 狭 狩 獲 猥 ...

やっぱり良くない.
「犬」はパートナーと言うより野卑なケダモノの象徴なのかな.
羊頭狗肉とか言うし.

思うに,その頃のその辺りでは犬にヒツジを追わすなんて発想はありえなかっただろう.
今でも,例えばモンゴルとか旅行して無邪気にシープドッグの話なんかすると袋叩きにあう,なんてこともあるかもしれない.
ぜひ,探偵ナイトで調べて欲しい.

でも,羊って確かに何か持ってる(イチローのインタビューじゃないけど).
「何も考えてない」度が超越してるというか,安易な擬人化を拒否してるっていうか,臆病なくせに揺るがないというか,バカバカしいを突き抜けて尊いというか...

キリスト生誕は確か羊が見守っていたし,村上春樹の「羊をめぐる冒険」でも,日本の戦後政治を支配するようなものすごい羊が出てくるしな.羊は常に無表情だが,人が臨終の時に一度だけ,笑いかけてくるという言い伝えまであるのです(ウソです).

ちなみに「羊」はヒツジの顔面をかたどったものだそうだ.
そのまんまやん...
 

火曜日, 3月 17, 2009

先日の日曜日

いろんな出来事がありました.

朝8:30,クラブの練習に出かけたはずの娘があわてて帰ってくる.
「大変,道造りっ!」
忘れてた...全戸総出で清掃をする集落の重要行事を.
作業着着て鋤簾(じょれん)と竹ぼうきを担ぎ,ベッド出てから10分で一行に合流.
愛想を振りまいて失点の挽回に努める.
心臓に悪い.

ファームに戻って薪作りに精を出す.
あれほど難攻不落に見えた樫の木の山が,気がつけばほとんど消えつつある.
ちょっと頑張りすぎてしまったかも.
ってゆーか,そもそも大げさに言うほどの量じゃなかったんだよね.
ちぇっ,薪作りって結構愉しいのに.
それに,大儀そうに作業してると「骨身を惜しまない働き者のまろ」を演出できて好都合なのだ.
そうそう,ログマチックという薪割り用新兵器を購入.
黒と黄色のポップなカラーリングながら,手に持つとずっしりくる「お道具」感が愛おしい.
夕食後に転寝してると,腕がビクッと動いて目が覚める.
夢の中でも使っていたらしい.

放牧地からHiroさんのかけ声が聞こえてくる.
ぐれぐの羊訓練をしているようだ.
「ライダウン」「カムバイ」「グッボーイ」「ライダウン」「ライダウン!」「おいっ」「人の話を聞け!」「いつもいつも笑ってんじゃない!!」
何の訓練?

部屋にもどってくると,何だ?机の上にマッシュポテトが散乱している.
と思ったけど,匂いが甘ったるい.
あーそーだ,後で馬にやろうとりんごを置いてたんだった.
じぇちぃぃぃ...

夜,「落日燃ゆ」というドラマを観る.
大戦前,軍部の独走を止めようとした外交官出身の政治家の話.
昔の政治家の発言って命がけ.
北大路欣也が本当に瞬きしないことに驚く(たまにしてたけど).
 

木曜日, 3月 12, 2009

汚いぞ

うう,ネズミ捕り(スピード違反)に引っかかってしまった.
しかし何だよ罰金¥12,000也って.
給付金 支給の前に まず徴収 ...ってか?
あると思います!
 

水曜日, 3月 04, 2009

なんと回鍋肉ってホイコーローって読むんですね!?
知らなかった.
ホイコーローっていう中華料理があって,それがどんな料理かも知ってたけど,まさか回鍋肉という漢字がそうだったなんて...迂闊であった.

じゃあこれまで何と読んできたかというと,「カイセンナベ」.
普通の人がカイセンナベと聞くと真っ先に「海鮮鍋」を思い浮かべるだろうが,自分の中では7:3くらいの勢いで「回鍋肉」だったのである.

まぁ回鍋をカイセンと読むのは,字面から言っても許容範囲だと思うが,いくら鍋という漢字に並んでるからといって肉をナベと音読して何十年も生きてきたというのは,重く受け止めるべきだと自分でも思う.

それにしても不思議.
職場の食堂でも月一回は回鍋肉を食しているが,それはあくまでカイセンナベという料理であって,ただの一度も,「これってもしかして,あのホイコーローではなかろーか?」と疑ってみたことが無かったのである.
冷静に振り返れば,あの料理はどこからどう見ても,間違いなくホイコーローである.
誤解されたまま胃袋に消えていった無数のキャベツや肉や辛味噌たち.
今更ながら,悔やまれてならない.

自分にはこういう失態が多い.
湯治を躊躇無くトウジと読めるようになったのはつい最近のことだし(それまでは,当然,ユチ),野放図をヤホウズと言って憚らなかったし,厩舎がキュウシャかどうか自信が持てなくて(今,漢字変換して正解だと確信した),馬小屋という単語しか使わなかった.
ミゾユーを嗤う資格は自分にはない.

こういう読み間違いの多い人は,要するに黙読が多くてオーラル・コミュニケーションを蔑ろにしているのだ,という説を聞いたことがある.つまり言葉と発音の対応付けが弱いのだとか.

はたして自分もそうなんだろうか?
絶対違うと思う.(←この性格のせいですね)
 

日曜日, 3月 01, 2009

アンチエイジング

今日は朝から久しぶりの快晴.
動物たちを出して,部屋の空気を入れ換えて,毛玉と埃(もはや土と化している)を一掃し,最後に犬たちを1~2頭ずつ外に連れ出してブラブラする.
とても気分が良い.

昨日は集落の遅い新年会があった.
10名ほどが集まって料理とお酒に舌鼓を打つ.
座がほぐれてきた頃,新しく集落に入った人が「生まれは昭和46年・・・」と口走ると,一同から「おおっ」と動揺が走る.期せずして全員の顔に浮かぶ苦笑.
ダントツで若いのだ.

若返りは難しいけれど,「若輩者」になるのは難しくないようだ.
田舎に住めば.

月曜日, 2月 09, 2009

豊かなこころ

例年,ストーブの薪は倹約しながら夜だけチビチビ使ってたのだが,今年は燃やす木を選ばなくなった(これまでは建材やタールの多い木はできるだけ避けてた)のと,樫の木用の乾燥場所を空けないといけないということで,昼間から焚いている.今年は気温もそれほど低くないので,部屋の中はポカポカである.

「薪をケチらなくてもよい」というただ単にそれだけのことが,どれほど人の心を豊かにするものか,多分ほとんどの人はご存じない.

薪の蓄えが心細くなってきた頃,火が落ちてきたのでもう一本入れたいがもうすぐ寝るから節約しとこう...と決断した後の数十分ほど,寒々しくわびしい時間はない.逆に薪を追加したら追加したで,そのことを後悔しつつ寝るのが惜しくなって眠気を我慢するのだが,果たしてそれだけのために起きていて何か意味があるのだろうか,などということに悩む小さな自分が感じられて,それがまた心を蝕んでいくのである.

で,今年はそれが無くなってすっかり豊かな気分になっているのだが,昨日,外仕事を終えて暖かな部屋に入った途端,子犬の落し物の香りが もわん と10倍くらいに増幅されて襲ってきて,ほとんど卒倒しそうになった.
世の中うまくいきません.
 

日曜日, 2月 01, 2009

呼び名

ぐれぐは抱えるとビチビチするからというので,ファームに来てすぐに"ぐびち"になり,その後,軽率な行動を見咎められる度に省略され,今では"ぐ"と呼ばれている(ちなみに鼻濁音).
その伝で行くと,彼の血を継いでいるぺぐも将来,"ぺ"と略されてしまう危険が無いとはいえない.

もしそうなったら,ぺ・ヨンジュンのファンは傷つくだろうか?
ぺぐは女の子だし,頭もくるくる回るから省略されないと思うけど.

(ぐの名誉のために言い添えておくと,最近Hiroさんに一番信頼されているのは彼です)
 

土曜日, 1月 24, 2009

飛び込む犬

ファームを訪れたゲストが一様に驚くのが,さん=アニキのでかさである.
別に太ってるわけじゃない.
骨格がっしりで手足が長いのである.
でも,律儀な上に平和主義者なので,ファームのメンバーの中では一番安心して放しておける(ほとんど放さないけど).

ちょっとうざいところもある.
何かをすること(レトリーブとか羊追いとか)への執着が強くて,直情径行型というか瞬間湯沸かし器というか,すぐ張り切りすぎてしまうのである.

娘が小さかった頃,部屋でボードゲームなどして盛り上がってくると,当時わかぞーと呼ばれていたさんが「ごぉっ」というかけ声と共にボードの上にダイブしてきて,何もかも台無しになったことがある.

先日,ふと思い立って一人で腹筋をしていると,なつかしい「ごぉっ」という声と共に身体の上にダイブしてきて,柔道の縦四方固めみたいに押さえ込まれてしまった.
遊んでるように見えたのか,それとも妙な動きを止めさせたかったのか...
たまらなくなるまで部屋の隅から見てたんだろうなと考えると無性におかしい.

でも,でかい犬に押さえ込まれるのって,ちょっと快感だったりする.
 

日曜日, 1月 18, 2009

樫の木

去年の暮れ,ファームのお隣さんが,樹齢百年くらいの立派に茂った樫の木を切った.倒した木は業者に持っていってもらうけど,もしかしたらあんたとこでいらんか?と言ってくれた.
葉っぱはみんな(馬,羊,ヤギ)が食べるし,幹は来年のストーブの薪に使えるということで,ありがたく全部いただくことにした.

倒した木は処理しやすいように適当に切ってくれていて,めぼしい幹は「木材として売れる」らしく業者が持って帰った後だったのに,全部を持って帰るのは大変な重労働になった.週末毎に家族総出で運んで,ようやく片付いた.

運んでみて実感したが,大木というのはやっぱりすごい.
考えてみれば,象も鯨もプロントザウルスもかなわない大きさなんだもんね,当たり前かも.
そんな木を切るのは惜しい気もするけど,それは街の人の感覚で,田舎の人はわりと気兼ねなくぶった切るんだそうだ.
なるほどねぇ.

葉っぱのついた枝は,にしき隊長率いる草刈り隊がえらい勢いで消費している.
玄関前にうず高く積んだが,あと2週間もすればきれいに片付くだろう.(そればっかり食べて大丈夫なのかな?)

問題は3つほどの小山になった幹の方である.
これから,玉切りして斧で割らないといけないが,両手で抱えるような太い部材がごろごろしている.
実は,去年切ったファームの杉の木も残っていて,これもゴロゴロと積んだまま放置されている.
薪を積むのだって結構な労働だし,そもそも,その場所を作らないといけない.
そんなこんなを考えるとちょっと気が遠くなる.
ま,それはそれで,愉しくもあるけど.
 

日曜日, 1月 11, 2009

いうことなし

3連休の中日,朝7時.

昨晩のうちに10cmくらいの新雪が積もったが,今はピーカンの快晴.
生きてて良かった感が満喫できる,スガスガしい朝である.
見たくないものはすべて雪の下に隠れ,心なしか,動物たちもはしゃいでいるようである.
雪をかぶった竹林に陽光が反射して,まぶしいったらありゃしない.

え,鳥ネット?
何だっけ...
ああ,そういうのもありましたね,確かに.
いや~,それにしてもスガスガしい.
 

金曜日, 1月 02, 2009

不死鳥ネット

生まれたばかりの鳥ネットに息も継がせぬ試練が降りかかっている.
昨晩の雪でネットは限界までたわみ,単管で組んだ支柱は倒壊寸前までねじれた.
この様子が,朝,寝室からいやに鮮明に見えるんですよ,これが.
本当にうんざりする.

しかしまろ設計の掘立ネットは見事な柔構造になっていて,30分の修復作業でなんとなく形だけは回復する.
すばらしい,,,けど,降り続く雪のおかげで修復したそばからまたゆっくりと崩れていく.

人生とおんなじやね.