金曜日, 3月 27, 2009

羊と犬

漢字は古代中国辺境の遊牧文化圏で生まれたという説があるらしい.
だからヒツジは神聖な動物で,「羊」にまつわる漢字にはどこかしら好ましい意味が含まれるとのこと.

 美 善 祥 翔 洋 義 群 様 達 養 詳 膳 繕 窯 ...

なるほど,そう言われりゃそんな気が.
犬はどうだろ?

 献 獣 然 伏 突 臭 厭 獄 ...

どーも印象が良くない.
ケモノへんは「犬」が変化したものらしいので,これも並べてみると,

 犯 狂 狷 狭 狩 獲 猥 ...

やっぱり良くない.
「犬」はパートナーと言うより野卑なケダモノの象徴なのかな.
羊頭狗肉とか言うし.

思うに,その頃のその辺りでは犬にヒツジを追わすなんて発想はありえなかっただろう.
今でも,例えばモンゴルとか旅行して無邪気にシープドッグの話なんかすると袋叩きにあう,なんてこともあるかもしれない.
ぜひ,探偵ナイトで調べて欲しい.

でも,羊って確かに何か持ってる(イチローのインタビューじゃないけど).
「何も考えてない」度が超越してるというか,安易な擬人化を拒否してるっていうか,臆病なくせに揺るがないというか,バカバカしいを突き抜けて尊いというか...

キリスト生誕は確か羊が見守っていたし,村上春樹の「羊をめぐる冒険」でも,日本の戦後政治を支配するようなものすごい羊が出てくるしな.羊は常に無表情だが,人が臨終の時に一度だけ,笑いかけてくるという言い伝えまであるのです(ウソです).

ちなみに「羊」はヒツジの顔面をかたどったものだそうだ.
そのまんまやん...
 

火曜日, 3月 17, 2009

先日の日曜日

いろんな出来事がありました.

朝8:30,クラブの練習に出かけたはずの娘があわてて帰ってくる.
「大変,道造りっ!」
忘れてた...全戸総出で清掃をする集落の重要行事を.
作業着着て鋤簾(じょれん)と竹ぼうきを担ぎ,ベッド出てから10分で一行に合流.
愛想を振りまいて失点の挽回に努める.
心臓に悪い.

ファームに戻って薪作りに精を出す.
あれほど難攻不落に見えた樫の木の山が,気がつけばほとんど消えつつある.
ちょっと頑張りすぎてしまったかも.
ってゆーか,そもそも大げさに言うほどの量じゃなかったんだよね.
ちぇっ,薪作りって結構愉しいのに.
それに,大儀そうに作業してると「骨身を惜しまない働き者のまろ」を演出できて好都合なのだ.
そうそう,ログマチックという薪割り用新兵器を購入.
黒と黄色のポップなカラーリングながら,手に持つとずっしりくる「お道具」感が愛おしい.
夕食後に転寝してると,腕がビクッと動いて目が覚める.
夢の中でも使っていたらしい.

放牧地からHiroさんのかけ声が聞こえてくる.
ぐれぐの羊訓練をしているようだ.
「ライダウン」「カムバイ」「グッボーイ」「ライダウン」「ライダウン!」「おいっ」「人の話を聞け!」「いつもいつも笑ってんじゃない!!」
何の訓練?

部屋にもどってくると,何だ?机の上にマッシュポテトが散乱している.
と思ったけど,匂いが甘ったるい.
あーそーだ,後で馬にやろうとりんごを置いてたんだった.
じぇちぃぃぃ...

夜,「落日燃ゆ」というドラマを観る.
大戦前,軍部の独走を止めようとした外交官出身の政治家の話.
昔の政治家の発言って命がけ.
北大路欣也が本当に瞬きしないことに驚く(たまにしてたけど).
 

木曜日, 3月 12, 2009

汚いぞ

うう,ネズミ捕り(スピード違反)に引っかかってしまった.
しかし何だよ罰金¥12,000也って.
給付金 支給の前に まず徴収 ...ってか?
あると思います!
 

水曜日, 3月 04, 2009

なんと回鍋肉ってホイコーローって読むんですね!?
知らなかった.
ホイコーローっていう中華料理があって,それがどんな料理かも知ってたけど,まさか回鍋肉という漢字がそうだったなんて...迂闊であった.

じゃあこれまで何と読んできたかというと,「カイセンナベ」.
普通の人がカイセンナベと聞くと真っ先に「海鮮鍋」を思い浮かべるだろうが,自分の中では7:3くらいの勢いで「回鍋肉」だったのである.

まぁ回鍋をカイセンと読むのは,字面から言っても許容範囲だと思うが,いくら鍋という漢字に並んでるからといって肉をナベと音読して何十年も生きてきたというのは,重く受け止めるべきだと自分でも思う.

それにしても不思議.
職場の食堂でも月一回は回鍋肉を食しているが,それはあくまでカイセンナベという料理であって,ただの一度も,「これってもしかして,あのホイコーローではなかろーか?」と疑ってみたことが無かったのである.
冷静に振り返れば,あの料理はどこからどう見ても,間違いなくホイコーローである.
誤解されたまま胃袋に消えていった無数のキャベツや肉や辛味噌たち.
今更ながら,悔やまれてならない.

自分にはこういう失態が多い.
湯治を躊躇無くトウジと読めるようになったのはつい最近のことだし(それまでは,当然,ユチ),野放図をヤホウズと言って憚らなかったし,厩舎がキュウシャかどうか自信が持てなくて(今,漢字変換して正解だと確信した),馬小屋という単語しか使わなかった.
ミゾユーを嗤う資格は自分にはない.

こういう読み間違いの多い人は,要するに黙読が多くてオーラル・コミュニケーションを蔑ろにしているのだ,という説を聞いたことがある.つまり言葉と発音の対応付けが弱いのだとか.

はたして自分もそうなんだろうか?
絶対違うと思う.(←この性格のせいですね)
 

日曜日, 3月 01, 2009

アンチエイジング

今日は朝から久しぶりの快晴.
動物たちを出して,部屋の空気を入れ換えて,毛玉と埃(もはや土と化している)を一掃し,最後に犬たちを1~2頭ずつ外に連れ出してブラブラする.
とても気分が良い.

昨日は集落の遅い新年会があった.
10名ほどが集まって料理とお酒に舌鼓を打つ.
座がほぐれてきた頃,新しく集落に入った人が「生まれは昭和46年・・・」と口走ると,一同から「おおっ」と動揺が走る.期せずして全員の顔に浮かぶ苦笑.
ダントツで若いのだ.

若返りは難しいけれど,「若輩者」になるのは難しくないようだ.
田舎に住めば.