ときどきは,世の中の秀作を学んで,取り残されないように努力してます.
■人違い
ある中年女性が交通事故に会い,生死の境をさまよっていました.
「ああ,神さまが見える.私はもう召されるのでしょうか?」
「安心せよ.汝はこの事故を乗り越え,あと42年と8ヶ月生きるであろう」
その女性は怪我から回復するとすぐに転院し,整形手術と脂肪吸引と豊胸手術を行い,すっかり美しくなりました.友人に理由を尋ねられた女性は答えました.
「私はあと42年も生きるのよ.長い人生を目一杯愉しまなくちゃ」
しかしその翌週,彼女は交通事故で死んでしまいました.
「神さま,ひどすぎますわ.私はもっと長生きするんじゃなかったんですか?」
「ごめん,誰だかわかんなかった...」
■大事件
客先とのトラブルが生じたので,ある大手企業の上司が部下の自宅に緊急の連絡をしました。
電話はすぐに繋がりましたが、受話器を取ったのは幼い子供でした。
ちぇっこんな時にガキかよ…と心の中で呪いつつ、上司は尋ねました。
「お父さんは家にいるかい?」
「いるよ」
「電話を代わってくれるかい?」
「ダメ」
「・・・」
上司はとにかく誰か大人と話をしたいと思い,尋ねました.
「じゃあ,お母さんはいるかい?」
「いるよ」
「お母さんに代わってくれるかい」
「ダメ」
くそっ,だからガキは嫌なんだと心の中で毒づきつつ,そうだ,子守役に伝言を託そうと作戦を変更しました.
「誰か近くに人がいるだろ?」
「おまわりさんがいる」
はぁ?警察官が子守?いったい何なんだと怪訝に思った上司は,さらに尋ねました。
「じゃあおまわりさんと話をさせてくれるかい?」
「忙しいからダメだよ」
「忙しいって何が?」
「お父さんとお母さんと消防士さんとお話中」
だんだん心配になってきたところ、今度は受話器越しに爆音が聞こえてくるではありませんか。
「それは何の音なんだ!?」
「ヘリコプターだよ」
「はあ?何のヘリコプターだ?」
「ちょうど捜索チームのヘリが着陸したんだよ」
イライラと不安でたまらなくなった上司は,つい大声を出してしまいました。
「一体そこで何が起こってるんだ!?」
相変わらずのひそひそ声で、子供は嬉しそうに答えました。
「あのね,みんな僕を捜しているんだよ」
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