月曜日, 6月 21, 2021

犬は見ている(2)

...てなことを常々考えていたのだが、だいぶ前に読んだ「なぜビル・ゲイツは子供が14歳になるまでスマホを持たせなかったのか」という記事の内容が当てはまるかも、と最近になって思った。ベストセラーにもなった「スマホ脳」という本を元ネタにした記事である。

神経伝達物質の1つで、やる気や幸福感をもたらすとされるドーパミンは、実際の報酬(お金、食べ物、承認、新しい経験など)が得られたときよりも、その直前のタイミングでもっとも盛んに放出されるという。つまり報酬そのものよりも「得られるかもしれない」と期待が膨らんだときに、一足先に脳内では報酬が得られている。これをスマホに当てはめると、実際に情報を見なくてもSNSやチャットの着信音が鳴った時点でドーパミンが放出されるということ。この手軽で頻繁な刺激⇨報酬サイクルによってスマホが手放せなくなり依存が形成されるというロジックだ。

このメカニズムが本当かどうかはわからないが(生き物のことだから、どーせいくらかは当たっていていくらかはハズしてるのだろう)、この「期待で報酬が得られる」仕組みは、見つめ続ける犬たちに当てはまると思う。彼らは漠然と見ているのではなく、何かを期待して(ドーパミンか何か知らんけど)ワクワクしている。だからこそ毎日毎日、1時間でも2時間でも見つめ続けていられる、、、というより見つめずにはおれなくなるのだろう。そのしつこさや執着には、嗜癖や依存の匂いがする(ちなみに嗜癖や依存は、「生きがい」「打ち込める仕事」「ハマりまくった趣味」などの別名でもある)。

残る疑問はじゃあ何を期待してるのか?ということだが、それはやっぱり相手の「動き」だろう。それしか考えられない。「お前動くのか?動くのか?いーから動いてみろよ!」とか「次は右に動くのか?それとも左か!?」みたいな。

とてつもなく下らなく聞こえるかもしれないが、それが彼らのモーターパタンの「クセ」であり、そうなるように仕向けられてきたのだから仕方がない。私たちは彼らの背負う歴史を敬意を持って見守るしかない。

(続く)

1 件のコメント:

Kuro さんのコメント...

14番目の月だね〜🙄😊

次の夜からかける満月より
14番目の月が一番好きby荒井由実