月曜日, 7月 30, 2012

2人の蜜月物語(17) -丑三つ時のカイ-

折からの酷暑に打ちのめされ、やっと気温の下がった3時頃に泥のように眠り込んでいると、胸から顔にかけてズシリと重量を感じる。続いて、顔にかかる生臭い息とザラついた舌の感触。
カ、カイラさん、なぜここに?

普段、犬たちは離れの犬小屋で寝起きしているが、最年長のさんと子育て中のカイラだけは母屋暮らしが許されている。
しかし、人間の寝室は2階にあって犬は階段から上には立ち入らない規則だから、寝室に入ってしかもベッドに上がってくるなんてことは、本来、ありえないことである。

ここは、間髪入れず叱るべきところだが、禁を冒してまで会いに来ずにいられなかった彼女の心情を察すると、とてもそんな非道なことはできない。
寂しかったんだよね?
ぎゅうぅぅっ。

それはまぁいいとして、、、犬の性格の男女差って確かにあると思う。
オスは大体決まりきった行動パタンを踏襲するので、事が起きても面食らうことは無いけれど、メスはしばしば、なんで!?としか言えない摩訶不思議な行動に走る。
歴代のメス(りん、じぇす、カイラ、ペグ)は揃ってそうだったから、偏見じゃないと思う。

ただ単に「オスは単純」ってだけかもしれないけど...
 

月曜日, 7月 23, 2012

Pにまつわるあれこれ

・もしかしたら世界のどこかに、一生涯ゲリというものを経験しない部族があるかもしれない。そこに住む人たちは、なんと、あの身の毛もよだつ苦しみを知らないばかりか、そこから開放される(開放されつつある)快感も知らないのだ。おお、そうか、暖かいところだと鳥肌も立ったことがないかもしれない。
だからどーということもないけれど。

・それにしても、あの現象をPの一文字で表記するなんてことは、世界広しといえど日本だけではないだろうか。それを知ったら、アルファベット文字圏の人々はどう思うだろう?日本人の独創性と美意識を肯定的に認めることができるだろうか、それとも、アルファベットの冒涜と詰るだろうか?

・考えてみたら、この季節のPはある種の自然現象とゆーか、身体の防衛反応みたいなものなのかもしれない。この時期は菌が大繁殖するから異物はできるだけ早く体外に排出したいし、その一方で、冬ほど体温維持に栄養がいらなくなるから。あ、でも、水分は冬より必要だから、やっぱり理屈に合わないか。

・カイラさん、あなたねぇ、、、どーして躊躇せずに家の中で排泄するわけ?毎朝、寝ぼけマナコでオ〇ッコとPの混合物を掃除する身にもなってください。
いや、それはまだいーとして、居間で寛いでる時にスッと音もなく土間に行くから、何かな?と思ってると、すぐに何食わぬ顔で戻ってきたから安心してたのに、直後にプ~ンと匂ってくるというのはアレか、気付かれずに一瞬で済ましたら罪にならないとでも思ってるのか?
せめて一声ワンと言ってくれませんか。。。

・普段どんなに高尚で難しい問題を抱えていても、Pのときは全思考が下腹部に集中する。それ以外のことは何も考えられない。マヌケかもしれないが、世俗にまみれた大人から純粋な子供に帰る瞬間、と言えなくもない。

・あ、そうそう、便秘の後のPを経験した人が、鉄砲を発明したんだと思う。
今日のはポンッという音まで聞こえたような気がしたし。
 

土曜日, 7月 21, 2012

群発P

毎年のことだが、梅雨明け前後の2週間程は蒸し暑さとの闘いになる。
高温多湿に身体が順応していないのか、ときに息苦しくなる。

動物たちはどうかというと、馬や羊やヤギはさほど辛そうには見えない。
適当に草を食み、適当に木陰に避難し、マイペースで過ごしている。
鳥なんかいつもより元気そうだ。

犬たちも元気は元気だが、それでも万全ではないようで、順番に腹をお下しになる。
一番早かったのはるぢで、初めて経験した日本の夏が堪えたのだろう。
それから程無くぺじ、カイ、さんが後を追い、最後にはこいつだけは大丈夫やろうと踏んでいたぐれぐまでが立派なゲリになった。トイレを兼ねた裏庭全体がうっすら匂うようだ。

猫はどうかというと、Pにはならないものの、もう一日中寝たきりである。
やっぱり動物も人間に近いほど"ダメ"になるんだろうか?
 

火曜日, 7月 17, 2012

バディ君の葛藤

馬のバディ君は食いしん坊のくせに好き嫌いが激しく、カボチャ、カブ、キュウリなどをキッパリと拒否する。

図体のでかかったにしき君はそれこそ何でも食べたし、野菜はむしろ好物だった。わがままなオリバー君でさえ、上記の野菜くらいは食べる。なので、バディ君の拒否は意外だった。
それが昨日、ダメ元でキュウリを与えておいたところ、いつの間にかエサ箱が空になっていた。
なんだ、やっぱり食べるんじゃん。

なぜ今まで見向きもしなかったのか?

これは個人的な意見だが、彼は根っからのナルシストで、人間からもらったキュウリを旨そうに食べる自分が許せなかったのかもしれない。
どーもそんな気がする。

木曜日, 7月 12, 2012

えらいぞ、自分

ここ1年余りずっと懸案事項だった石窯(レンガ窯?)が完成した。


←右側が2層式の窯。左のやつはレンガ積み練習用の常設コンロ。
るぢ君の飾りシルエット→


思い返せば去年の5月、ファームのオープンプレイベント「シープ・ディ」のゲストから挙がった「窯があったらパン焼き教室ができるね」という声をきっかけに、石窯制作プロジェクトが正式にスタートしたのだった。

目算では一か月足らずで出来上がる筈だったのに、夏を過ぎ、年をまたぎ、春が訪れ、たくさんの人の協力を仰ぎながらも1年経っても完成しないばかりか、何時できるのかは神のみぞ知る、というサグラダファミリア的状況に陥ってしまった。

これではいかんということで、調達の目途が立たない鉄製扉は諦め、セメント板をはめ込んでとりあえず完成ということにした。こうやって眺めると幾多の困難が思い出され、目頭が熱くなります。
うぅっ...

問題は火入れテストだが、屋根あたりが"ピシッ"といく気がして、自分ではやる勇気がない。
誰かやってくれません?
ちゃんと責任取らせてあげるから。



月曜日, 7月 09, 2012

2人の蜜月物語(16) -膝のり〇〇-

先日、夜中にトイレで座っていたら、ドアの隙間からカイラさんが入ってきた。
遠くで雷が鳴っていたので、怖かったのだろう。
そのままずりずりと膝によじ登ってくる。

そのときはもうパンツも下げて現在進行形だったので、抗うすべもなく、カイラさんを膝に抱いたまま事を済ましてしまった(ちなみに小の方です)。
もし監視カメラがあったら、非常にマヌケな図が撮れたに違いない。

でもよくよく考えてみたら、犬を抱いたままオ〇ッコしたことのある人って、実はそれほどいないんじゃないだろうか?
あ、そりゃあ小型犬だったらあるかもしれないけど、一応中型のシープドッグだよ?
さすがに「世界で初めて・・・」は無いにしても、例えば日本でまだ10人に満たないとか、記録の残る昭和10年以降、京都府下で3人目、、、くらいの価値はあるかもしれない。

そう考えたら、捨てたもんじゃない。
 

火曜日, 7月 03, 2012

言い訳

そう言えば今年は皆既日食で騒ぎましたけど、よく考えたら「日食」って自己中心に過ぎる言葉だと思いませんか?
そもそも太陽は普段と変わらず活動してるわけで。
「星が動いて見えるんだから天動説」と強弁するのと、メンタリティとしては近い。

ましてや「日蝕」なんて日が蝕まれるとまで言ってるわけで、太陽からしてみたら失礼というか片腹痛いというか。実情を反映させるなら、月影とか日除け月とか、あるいは日光の恩恵を強調するならお邪魔月くらいがよろしいかと。

じゃあ日本語より論理的ということになっている英語はどうかというと、eclipseという単語に日食という意味があって、かろうじてその誹りを免れている。
それでも、正確にはsolar eclipseとかeclipse of the sunと言うので、「だからぁ、太陽は変わらないからっ!」という訴えが斟酌されているとは言えない。

この解決をマニフェストに据える政党があったら、勇んで一票を投じるのに。
あまりに残念で、大雨の中、動物の世話をしに行く気にならない。。。

月曜日, 7月 02, 2012

真の恐怖

小道を歩いていると、目の前をカエルがピョンピョンと横切った。。。と思ったら、道端の草むらから1mくらいのヘビが飛び出し、ものすごい勢いで飛びかかった。
あっと叫ぶ間もなく、2匹はそのまま側溝になだれ込む。

動悸が収まるのを待って恐る恐る覗き込むと、カエルはとぐろ巻にされ手を喰われながら、ときどきぴうと鳴いたりしている。

もう3日も前のできごとだが、それからまだ一睡もできていない。
自分がカエルになった夢を見たらどうしよう?と思うと全然寝られない。