火曜日, 6月 19, 2012

動物が怖い

小さい子供が動物を前にして怖がったりしたときに、よくお母さんが「怖くないのよ~」とか「ほら、怖くないから撫でてごらん」なんて促しているが、それは如何なものかと思う。

だって、怖いものは怖い。
理屈じゃなく感覚だから、そこを否定されると立つ瀬がない。
でもお母さんは絶対だからして、まじめな子供ほど「怖くない」と思いこもうとして自分の感覚を否定する。
感情鈍麻の最初の一歩である。
(もっといけないのは、人目を気にして子供を茶化すことだが)

で、子供はおっかなびっくり触ろうとして、及び腰で上から手を差し伸べるのだが、そういう身振りは動物の側も怖い。
だからちょっと警告してみせたりする。
それで手を引っ込めた子供は、自分がビビらされたことに対してちょっぴり悔しい思いをする。
実はこれが厄介である。

なぜなら、その悔しさはやがて怒りに変わり、そして行き場を失う。
だって、絶対的存在のお母さんに向けるわけにはいかないし、その当人から「動物とは仲良くしましょう」と圧力をかけられているから、動物にも向けられない。
で、お母さんの目の届かないところで動物にイタズラしたりするわけだが、それ自体がおもしろくなってしまうと、立派ないじめっ子が誕生する。

お母さんの役割は、まず子供の感覚を受け止め承認してあげることだと思う。
感覚には、良いも悪いも無いのだから。
怖いのを認めた上で、じゃあ見てるだけにしましょうとか、怖くても触れることを教えるとか、いろいろとできることはある。

・・・なんてことを、昔、会社の研修で習ったことがある。
コーチングの基本なんだそうだ。
 

0 件のコメント: