土曜日, 6月 30, 2012

馬の悪口

馬というのは概してスマートでカッコいいということになっているけれど、それでもあら捜しすればいろいろ欠点が見えてくる。

(1)眼
黒目勝ちなのでよ~く見ないとわからないが、虹彩が円でも縦長でもなく、横長スリット型なのである。
ヤギみたいに。
実際見ればわかるが、横長の虹彩というのは、焦点が合ってないというかマヌケというか、どこか人をバカにしたような顔に見える。いくら真面目にしても眼だけ笑ってるのである。

(2)尻
犬や猫や羊では、尻がむき出しになっても、別にこれといった感慨はない。猫嫌いで通っていた親戚は「肛門見せつけて歩きよるのが好かん!」と公言していたが、個人的にはまったく気にならない。
しかし、馬の尻はだめだ。
普段はフサフサの尻尾に隠れてるからいいが、ふとした拍子に肛門や尻が見えると、調子が狂う。
別に変というわけでもないが、いかにも「お尻」という感じで、どこか肉感的でなまめかしい。見たときに一瞬、気恥ずかしいような罪深いような気分になる。
思春期の少年がうっかり近所のおばさんの裸を見てしまったときって、こんな気分かもしれない。

(3)唇
あるいは鼻づらと言った方がいいかもしれない。
普段はあまり気にならないが、横から見ると下唇が分厚くてへの字に曲がっている。いかりや長介みたいに。日がな一日草を食うだけあって、その唇が前後左右によく動くのだが、それがぶちぶちと不平不満を漏らしているように見えてしまう。
「なんだ、また、お前かよ」
「もっとブラブラしてたいんだけどな」
「あーあ、またブラッシングかよぉ」
「はいはい、どーせ俺なんか。。。」
ときどき、ぶっふぉ!と鼻を鳴らしたり、唇をい~~~っと歪めたりする。
すっごく感じ悪いのである。


要するに何が言いたいのかというと、単に馬の悪口を言ってみたかったのである。
俺も感じ悪い。
 

0 件のコメント: