月曜日, 1月 31, 2022

空を飛べるようになった

最近、空を飛べるようになってつくづく思った。地上で暮らす生き物の動線って地形や建物などにどんだけ影響されてんだ?と。

例えば、羊の世話をしてるときに玄関前に入ってくる宅配の車が見えたとする。今はちょっと助走をつけて飛んでいけば車が停車する前に到着できるが、以前はまず放牧地のゲートを出て、倉庫後ろを通り抜け母屋脇の狭〜い道を突っきる必要があった。結構な時間がかかるし、走ってる間は玄関からは死角になるので、留守と勘違いした配達員が引き返してしまうこともあった。

あらためて空から見てみると、そもそも止まってるのかと思うくらい足が遅い上に、わざわざ遠回りしてるのだから当然といえば当然だ。ほんの数メートル浮くだけでフリーの空間が広がってるのに、可哀想なくらい不自由だ。

自動車はそんな地上動物が開発した画期的な道具だが、空から見ればそれも大して変わらない。近所のコンビニに行くためには小川を越えないといけないので、2箇所しかない橋を渡る必要があって、これがどちらもすごい遠回りになる上に一旦川べりまで下りて、またそこから急坂を登る必要があるので高低差も相当だ。空を飛べば30秒で行けるのに6分半もかかってしまう。

飛べるようになるまではそれを制約と思ったことはないし、何の不便も感じなかったのだけれど、今ではとてもじゃないけど以前には戻れない。

ただ、まだ厚着をするとうまく飛べないので、冬場なんか続けて飛べるのはせいぜい10分だ。せめてユニクロのダウンを着込んだままで、スイスイ飛べるようになりたい。


0 件のコメント: