土曜日, 4月 26, 2014

ライダウンの抜け殻

一昔前に流行った「芸能人は歯が命」に倣えば、さしずめ「シープドッグは目が命」。

犬種の中で一番目が強いのが、たぶんセッターやポインターの類で、彼らは獲物を見つめると身体が固まってしまう。ボーダーコリーはそこまで極端じゃなくて、睨みながらも動くこともできる。

「見つめる」ことは、その衝動を持つ個体にとってはそれ自体がSelf Rewardingな行為とされていて、これという指示や報酬が無くても、延々と睨み続けることができる。
この衝動は人間には理解しにくいが、もしかしたら、ゲーム中毒やスマホ依存も似たようなものなのかもしれない(違うと思うけど)。

るぢ男くんの目はそれほど強い方じゃないと思うが、それでも朝夕の動物世話タイムには、自分の出番が来るまで、延々とニワトリを見つめている。
誰に頼まれたわけでもないのに、風が吹こうが雨が降ろうが、ベッタリ地面に伏せ、見張り続ける。(ちなみにこの見張りは何の役にも立っていない。トリたちは、るぢ男の目の前でエサを啄んだり、頭を踏んづけていったりするからね)
ほとんど芝居がかった生真面目さは、バッキンガム宮殿の衛兵を思わせる。

先日、おもしろい光景を見た。
ニワトリを見張るるぢ男くんの様子がなんとなくおかしい。
いつものように伏せてはいるものの、身体に力がこもってないというか、目が虚ろというか。。。

パッと見にはわからないだろうが、毎日彼の様子を見ている私たちの目はごまかせない。
まさに、「心ここにあらず」。
犬も仕事のフリをするんだ~、と妙なところで感心した。

理由は不明。
様子がおかしかったのはそのとき限りで、それ以降は今までと変わらず監視に精を出している。
体調が悪いとか、恋に悩むとか、人生に疑問を感じるとか、、、まあ、犬にもいろいろと事情があるのだろうと、あえて好意的に解釈している。

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