木曜日, 9月 05, 2013

転換期

よく、講演や挨拶で「今、時代が大きく変わろうとしています・・・」的なことが、さも周知の事実であるかのようにシレッと言われたりするけれど、一体誰がそんなことを決めたんだろうか?
似たような言い回しに「激動の時代」とか「歴史の転換期」などがあって、思えば子供の頃からずっとそんなセリフを聞かされてきたような気がする。

若い頃は素直に「そうか、今が時代の変わり目なんだ!」と、それなりに焦ったり気を引き締めたりもしたが、これだけ言われ続けていると、さすがに「一体いつまで転換してるんでしょうか?」と先生に訊いてみたくなる。
自分が生きたのは昭和も30年ほど過ぎてからだが、もしかしたら明治大正の昔から、人はそんな風に言い続けてきたんじゃないだろうか?

お江戸三百年なんか、今から見れば十分「天下太平の世」だと思うが、当の江戸人たちは「今は安定期なんだから、来年も再来年も変わり映えしねーよ」などと挨拶したのだろうか?
どうも、違う気がする。

そもそも「時代の転換期」などというものは、遥か後世の人たちが判断することで、今この時がその歴史的な瞬間であって自分がその生き証人である、というのは、随分と自意識過剰で手前味噌な気分だと思う。

吉田タイガースが優勝した1985年は、積年の負け犬体質からの大転換期だと言われたが、実際には、2003年の優勝(星野タイガース)まで、悲痛な暗黒時代が続いたのであるからして。
 

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