年末に負ったケガがようやく癒えてきたと思ったら、新たな傷を抱えてしまった。
心に、、、じゃなくて今度は膝である。
この季節は朝夕の2回、羊たちにもヌカとオカラを与えているのだが、これが大層好物らしく、エサ箱を配るときはいつも揉みくちゃになる。
本来こういうときに危険なのが腐れ羊のレイ君なのだが、エサに夢中でそれどころじゃないらしく、配膳のときは頭突きを控える、というのがこれまでの暗黙のルールだった。
しかし昨日は、いつものように羊たちに揉まれながら、フと心に不安がよぎった。
「レイはどこ?」
不幸なことに、そのとき彼は真横にいた。
こちらの微妙な心の揺れを察知したのだろうか、彼もまたフッと我に帰った顔をした。
・・・来るっ!・・・
一瞬の間をおいて、3発の強烈なフックが膝に入った。
そのうちの一発は、膝が逆に曲がったような気がした。
もう昨日のことなのだが、今も痛む。
膝が、、、じゃなくて心が、である。
頭突きされた瞬間に思わずカッとして、ヤツに蹴りを入れてしまったのだ。
50年以上も生きてきて、未だに自分がコントロールできないとわ...
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